チャットGPTに教わるペダリング


いま流行のチャットGPTにペダリングのコツを尋ねてみた。たぶんちゃんと答えられないだろうと予想はしていたが、案の定壊滅的だった。

私が「30km/h巡航」や「回すペダリング」を書いているのは、ネットに出回る自転車情報にうんざりしているからだ。研究はしたいからネットの情報は漁る。しかしこれまでにテキスト、動画(Youtube)で見た数百件は大半が無意味で残りが有害だった。

むろん有用情報はいくつかあった。だがそれらは、初心者にとっては馬耳東風だろう。瓦礫の中から玉を拾い出せるのは、天分もないのに、スピードとテクニックを追求してきたロード歴45年の私ならではだ。

自転車を上手に乗れること、競技で勝てること、プロとして成功すること、それらとペダリング解説は別物だ。知っていなければ表現できないけれど、知っていれば表現できるとは限らない。その主たる原因は、力学と心とのずれだ。

古来、ガリレオガリレイらの天才たちがそのずれを実験観測と数学によって示してきた。現代に生きるわれわれは幾多の知見を利用できる。ではあるけれど、法則の発見から何百年たっても、ヒトは自分の感覚と推理にとらわれてしまう。自分で見たもの、感じたものは確実と信じてしまう。そして、その感覚から導き出した判断を正しいと思い込む。

自転車の場合、すばらしい速度でロードレーサーを乗りこなす人は、自転車を走らせる方法を知っている。どんなふうにペダルに力を加えるのか、どこの筋肉をどのタイミングで使えばよいか完璧に知っている。ただし、知っているのは体のほうだ。心はそれを知らない。知っていても表現ができない。ペダリングを頭で理解し他人に伝える場合は、科学が必要になる。科学的記述であれば科学を知っている人なら誰でも理解できる。自転車に乗ったことがなくても正誤の判断なら可能だ。難しいことではない。ペダリングに機械工学や生理学レベルの科学は必要ではない。義務教育の理科で事足りる。

残念ながら、私は自転車よりも勉強のほうに天分があり、中学理科はかなりのところまで身についている。それゆえネット情報がデマだらけだとわかる。そしてデマを見て、それがなぜ誤っているのか、その理由がわかる。私は自転車の機構も、自転車に乗る人のことも知っているので、誤った記述からだって有用情報を読み取れるのだ。

チャットGPTが参照しているデータベースはデマだらけだ。中心がデマといってよい。そこから集めた高スコアの情報がインチキになるのは自明だ。いくら文章の体裁が整っていても、内容が常識的であっても、役に立たないゴミでしかない。チャットGPTは科学も日本語も知っているけど、残念、自転車に乗ったことがない。自分がどれほど馬鹿げたことを書いているのかを自覚するすべがない。チャットGPTはインチキのはびこりに拍車をかけることになりかねない。かかる状況であれば、手軽にネットから情報が得られる日本で、自転車の正しい知識が普及することはないだろう。

イーロンマスク氏が『私は宇宙の本質を明らかにするAIを開発する』とおっしゃっている。それは平たく言えば、人間が発見してきた科学的知見をデータベースとして持つということだ。科学の難しさは定説を学習しなければならないところにある。定説を前提として仮説、検証を進めなければ、どんな研究も無意味になる。そうした面倒をコンピュータにまかせるというのだ。その暁には「自転車」を問えば、そのデータベース内の自転車力学を参照し、世の中にはびこる情報から科学的に誤っている部分は排除して解答してくれるだろう。いまはそれを待つしかない。

2023年4月22日
ーーー以下チャットGPTよりーーー

Q.ロードバイクで速く走るための効率的なペダリングテクニックとは?

A.ロードバイクで速く走るための効率的なペダリングテクニックをいくつか紹介します。

1. スムーズな回転を維持する:高いギアと低いギアを使い分けて、スムーズな回転を維持することが重要です。高いギアで力強くペダリングすると、速度が上がりますが、疲れやすくなります。低いギアでは回転数が多くなりますが、ペダリングが楽になるため、長距離走行などの継続的な走行に適しています。

2. 足の裏を使って力を入れる:ペダルを踏み込むとき、足の裏全体を使って力を入れるようにすると、より効率的に力を伝えることができます。特に、上り坂などで力を入れるときは、足の裏をしっかりとペダルに乗せるようにすることが重要です。

3. 前脚を使って力を入れる:前脚を使って力を入れることで、より効率的に力を伝えることができます。ペダルを踏み込むとき、前脚を使って力を入れるようにすると、より効率的なペダリングが可能になります。

4. 適切な回転数を保つ:適切な回転数を保つことで、効率的なペダリングができます。一般的には、1分あたり80〜100回転程度が理想的だとされています。回転数が低すぎる場合は、負荷がかかりすぎて疲れやすくなります。逆に、回転数が高すぎる場合は、脚にかかる負荷が減りすぎて効率が悪くなります。

これらのペダリングテクニックを組み合わせて、より効率的にペダリングし、ロードバイクでより速く走ることができます。ただし、これらのテクニックを習得するには、継続的な練習と経験が必要です。





Q.回すペダリングのコツは?

A.回すペダリングのコツは以下の通りです。

1. ペダルストロークの均等化:回すペダリングをするためには、ペダルストロークを均等にすることが大切です。ペダルを回すときに、力をかけるポイントに意識を集中し、片足だけでなく両足で力をかけるようにします。また、ペダルが下向きになった瞬間に力をかけることも重要です。

2. ペダルの滑り止め:回すペダリングをするためには、ペダルの滑り止めが必要です。ペダルには、ビンディングペダルという、足をしっかりと固定する機構が付いているものがあります。これらを使うことで、足がペダルから外れないようになり、力をより効率的に伝えることができます。

3. 上体の安定化:回すペダリングをするためには、上体を安定させることも大切です。ペダルを回すときに、上体を左右に揺らさず、まっすぐに保つようにします。また、手の位置や重心の位置を調整することで、上体の安定化を図ることもできます。

4. 適切なギアの選択:回すペダリングをするためには、適切なギアを選択することも重要です。高すぎるギアでは、回転数が遅くなり、力をかけることが困難になります。逆に低すぎるギアでは、回転数が速くなりすぎて、ペダルがすぐに回らなくなる場合があります。適切なギアを選択し、回すペダリングを維持することで、効率的なペダリングが可能となります。

以上が回すペダリングのコツです。これらのポイントに意識を集中し、練習することで、より効率的なペダリングを実現することができます。


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