たまたま見聞録
見聞日記 天地無朋 2020

2020.1.1(水)晴れ ギフチョウと蛍

クロナガアリ

目が覚めたのが5時ぐらいだった。よい毛布を手に入れてから未明に目を覚ますことがなくなっていたが、早く寝入るとやっぱりダメらしい。昨夜はいつもより少し早めの0時頃に眠っている。

目覚めの前にちょっと愉快な夢を見ていた。外国人の昆虫愛好家がチョウを捕まえて騒いでいる。なにやらものすごく珍しいものらしいのだ。私にも鑑定してくれと差し出すが、ギフチョウらしいことしかわからない。前翅の縁が青く輝いているから、もしや○○○ではないかというのだ。確かによく見れば、ギフチョウなのにカラスアゲハのようなきらめきに翅の縁が彩られている。素人の私はそんなギフチョウがいることすら知らない。外国人の愛好家もプロではないらしく、私を見込んでいろいろ尋ねてくるが、どうにも返答のしようがない。

そこにがやがやと数人のプロがやってきた。リーダーを伊藤君とする日本を代表する昆虫マニア連中だ。伊藤君たちはすぐさまそのギフチョウを囲んで大騒ぎをはじめた。やはりそれは○○○のようで、半世紀ぶりの発見だそうだ。まだ絶滅してなかったんだとかこの辺にいるんだとか、話は尽きそうもない。

まあそれはよかったと私は連れといっしょにその場を離れた。手つかずの大自然というのがふれこみのそのあたりは田んぼがあったりササの小道があったりする普通の田舎だった。この辺もしばらく前は原生林だったんだろうねと、林を見上げた。冬枯れらしく葉がなくて細い枝が天をさして絡み合っていた。空は薄明るい。未明で靄がかかっているのだろう。そのきなりの空気の中にぼんやりと小さな明かりがあった。その明かりは一回だけまたたいて枝の重なりに消えた。蛍の飛び方だった。私は連れに「ほら、あそこに蛍がいるよ」と指さし、もう一度明かりがともるのを期待したけれど、もう光ることはなかった。

少し遅めに目を覚ました女房によく眠れたかと聞かれた。あいにく夜明け前に目をさましてしまった、最近好調だったのに残念だとこたえると、「でもいい夢見たんでしょう?」と彼女は言う。それで「ギフチョウと蛍が出てきたよ」とこたえた。女房は「ほらやっぱりいい夢だ。ちゃんとわかるんだから」と笑っている。なんでわかったのかは聞かなかった。

元旦も良い天気で風も冷え込みもそれほどではない。庭にでればササガヤを運ぶクロナガアリもいた。


2020.1.4(土)晴れのちくもり オオカワヂシャの復活

オオカワヂシャ

今日も女房とサイクリング。ウィリエールで境川に向かう。

ほとんど習慣と化している宮久保橋の堰堤をチェック。写真のようにオオカワヂシャが復活している。遠目にも目立つもので3つばかり。小さいものもたくさんある。先の台風で根こそぎやられたオオカワヂシャの復活だ。台風の増水ではヤナギゴケも流されてコンクリートがむき出しになっていた。ヤナギゴケが復活しなければオオカワヂシャもない。

オオカワヂシャのほかに、私が稲だと思っている草も復活していた。大きくなったらちゃんと調べないといけない。といっても専門的な同定は難しいだろう。暖かくなっても育っているようなら移植して経過観察だ。ちなみにわが家の稲はまだ生きている。そこそこ寒くても水があれば枯れないこともある。

女房はめきめきと自転車の腕を上げている。あれよという間にいっちょまえの走りになった。女房でなければ、誰に指導を受けてる娘さんかと気になってしょうがないだろう。あれだけきれいに走れる人は境川では滅多に出会えない。


2020.1.11(土)くもりのち晴れ一時雨 謎の白い粒

クロナガアリ

女房との境川サイクリングを終えてクロナガアリの様子を見に行くと、数頭の働きアリが外に出ていた。さっそくスーパーマクロで撮影。

ササガヤの落ち穂を運ぶものもいる。ユキノシタの茂みを横断するルートなもんで、けっこうな骨折りになる。ユキノシタの葉は地面近くに広がっており葉には細長い毛が密生しているのだ。働きアリにとってはちょっとしたブッシュになるだろう。

巣の中からゴミを運び出すアリもいた。ゴミはファインダーで覗けばミズヒキの種のようだった。白い毛がついており、カビが生えて食料にはならなくなったものと思われる。

そのカットをパソコンで見直してみるとなにやら白い球体が写っている。アリの目玉ほどの玉がミズヒキの種についているのだ。これはなんだろう。かねてから似たようなものがアリの体についていることが気になっていた。ただそれとはちょっと違う感じだ。

こちらの玉は完全な球体に見える。アリの巣の中から運び出されたものなんで、アリの卵というのはありそうな線だ。もしかしたら、以前からみているいびつで若干黄色みを帯びている球も卵なんだろうか。卵なら発達の具合によって色や形が変わる可能性もある。孵化殻かもしれない。それにしてもクロナガアリの巣内では卵置き場と食料置き場は離れているはずなんだが。卵でなければなんだろう? カビだろうか。


2020.2.1(土)晴れ 迷う働きアリ

クロナガアリ

この冬はどれだけ暖かいのかと心配になってしまう。2月になった今日もクロナガアリは地上で活動している。ゴミを捨てたり種を運んだり。もうそろそろ巣口を閉ざすはずだがと、観察を続けている。自ら巣口を閉ざすのか、出入りをしなくなれば自然に泥が溜まるのか。これまではその双方の状態を確認している。今年はどうなるか確かめておきたい。

今日の写真はセイバンモロコシの種を運んできたクロナガアリ。この不自然な構図は巣口との関係を示すためだ。写真右の暗がりが巣口。あと1センチで巣に入れるところだ。当然のことながら、このまま速やかに種を運び込むのだろうと踏んでいる。巣とアリのシャッターチャンスを狙って撮影しているのだ。

ところが、このアリは転回してしまった。ストロボで驚かしたわけでもない。ごくごく普通に進路を変えたのだ。その後10分ばかり観察を続けたが、何度も巣の近くまできて方向転換をしている。

実は冬になってからそのように巣口を見失う働きアリが目立っているような気がしている。働きアリの数が少ないからそう見えるのか、経験不足のアリが増えて実際に迷っているのか、その原因はよくわからない。人である私はそういう行動にやきもきする。ちょっと誘導してやろうかという偽物の親切心を起こしたりして、自分にいらだってしまう。


2020.3.7(土)くもり ツーリング仕様

ナカガワ

写真にあるようにナカガワをツーリング仕様にした。タイヤも太めの25c。ペダルはSPD。クランク長は165mm。ギアは46-32×14-30という極めて軽いもの。ステムは短く高くSTIも使っている。シマノの中では一番好きなSORAというモデルだ。

この4週間ばかり、全く自転車に乗れなかった。風邪をひいて、熱などの症状は軽微だったものの、ものすごく腰が痛くなった。いわゆる体幹の筋肉が全部張って筋肉痛だ。ひどいときは寝返りもできなかった。靴下の脱ぎ履きも手伝ってもらうという体たらくで2日ばかり寝込んでしまい、通勤する以外は家から出なかった。

少しぐらいは体も動かした方がいいだろうと、自転車をいじりはじめ、やろうとしてのびのびだったナカガワの仕様変更に着手したのだ。そもそも30年ほど前にこのフレームをオーダーしたときは、ツーリング仕様の予定だった。体が弱くなって、もはや力いっぱい走れまいという弱気が引き起こした原点回帰である。

腰の具合を気にしておそるおそる走る境川。ひと月ばかり留守にすれば、境川はもう春の装いだ。湧水ではオオカワヂシャやヤナギが芽吹き、セブンイレブン裏のギシギシには春のハムシがたかっている。普段の60%の力で60%の距離を走ってきた。庭のクロナガアリは巣口を閉ざしている。


2020.3.20(金)晴れ 寂しい春

ツーリング仕様にしたナカガワで境川。天気が良くて暖かく風が強い。まったり春を楽しむにはよい日和だ。ヒバリやウグイスが鳴いて、路傍には春の花が咲き誇っている。ホトケノザは冬にも花をつけるけれど、はやり春の花がきれいだ。風に吹き飛ばされるようにチョウも舞う。一番多いのがモンキチョウで、モンシロチョウもちらほら見つかる。まさかモンシロチョウの初見が春分になろうとは。ずいぶんひきこもったものだ。

菜の花畑や籠抜けしたブロッコリーの黄色い花をみてちょっとした違和感を感じた。花に虫がいないのだ。いまニホンミツバチが壊滅的になっているらしい。その原因が新手のダニということだ。ニホンミツバチがそのダニに対抗する手だてを持っていないらしい。そういう害虫ならハチの家族社会に一気に蔓延するだろう。社会というシステムは強力だが弱点もある。人間もハチも同じだ。ダニがニホンミツバチのスペシャリストなら早晩落ち着きを取り戻すはずだが、他のハチ、アブに寄生するようなら危ない。ニホンミツバチがまじに壊滅するかもしれない。

思い起こせばこの冬はビワにも梅にもニホンミツバチがいなかった。私の怠慢で見落としていたのなら良いのだけど、今日は菜の花にもオオイヌノフグリにもハチがいなかった。


2020.3.21(土)晴れ ニホンミツバチ

菜の花畑

ニホンミツバチの趨勢はかなり気になる。境川を走るついでに写真の菜の花畑を見てきた。畑と林のわきにセイヨウカラシナがよく育っている。人が植えているものか勝手にはびこっているものか、知るよしもないけれど、これだけの群落ならハチアブチョウがぶんぶん飛んでいるはずだ。春分なんだから。

菜の花の中に入ってみても虫が少ない。アブとモンシロチョウがちらほら。ニホンミツバチはしばらく探してやっと見つかった。この群落に10匹というところだろうか。異常に静かだ。臨死体験じゃあるまいし。

ニホンミツバチは元気に菜の花の蜜を求めている。撮影を試みるもののなかなか落ち着かない。加えて強風だ。オートフォーカスは間に合わずハチはすぐにフレーム外だ。しょうがなく連写モードで僥倖狙いにした。そんなやりかたでもなんとかなるのがTG-5のすごいところだ。

境川には方々にオオカワヂシャが育っている。農業用の水路にはもうひと抱えほどにまで大きくなった水上個体があった。そのそばにはケキツネノボタンのような黄色い花が咲いている。ちょっと葉の形が違うんだけど何だろう?

クビキリギスが鳴けばいよいよ春本番の境川だけど虫はやっぱり少ない。記録的な暖冬のせいなんだろうか。


2020.3.28(土)くもり 150mmのクランク

ナカガワ

ナカガワのクランクを150mmに変更してみた。これまで、おおむね165〜170mmのクランクを使ってきたから、10%以上短いクランクということになる。クランクは長い方がテコの原理で軽く走れる。しかし上手に快適に走るには短いクランクでもいいではないかという発想から思い切って短くしてみたのだ。

乗ってみればそれほどの違和感がないことに驚いた。サドルもそれほど上げなくてよいようだ。20mm短くなったからといってサドルを20mm上げるというわけではなく、 半分の10mmぐらいでちょうどよいようである。


2020.4.4(土)晴れ 昔のもの

ナカガワ

ナカガワを少しずつ仕様変更して境川。リアのギアを13-27にしてみた。これなら普通のロードのディレーラで動く。ただ、STIをしばらく使ってみようとXTRのままにしている。そのうちWレバーにするときに換える予定だ。

今回の目玉はサドル。サンマルコロールスというかつての名品だ。30年ほど使ってボロボロだが使用感はたいへんよい。ナカガワには厚ぼったいサドルがでんとあるのが似合うと思う。このオールドスタイルで春爛漫の境川をゆっくり走る。

今日は強い南風が入ったためか虫の活動は鈍い。サイクリングロードに出てくる虫がいない。モンキチョウ、モンシロチョウ、アゲハが数頭見つかる程度だ。暖冬のせいかソメイヨシノの開花はばらばらだった。晩春の葉桜が好き。川の本流でナマズが見つかる。毎年春にはナマズを見ている。どうやら春に浅瀬に出てくるのは彼らの習性みたいだ。

雑草だらけの庭はつかの間の花盛りだ。クサイチゴと名も知らぬ園芸品種が白い花を一面に咲かせている。アブやハチもやってくるけれどすこし寂しい春だ。この辺に残っていた平地林は次第に宅地に変わっていった。それに合わせて庭に来る虫が減っていった。20年前の賑わいが戻ることはもうないだろう。


2020.4.5(土)晴れ一時くもり クサイチゴの蜜線

午前中、庭に日が射して虫の様子を見ていた。この季節に頼りになるのはクサイチゴの花だ。ただ今朝は気温が低く北風がややあって昨日撮影できたハチ、アブは来ていなかった。


クサイチゴ

クサイチゴは花盛りをやや過ぎて花びらが落ち青い実をふくらませはじめている。その中に雄しべの付け根が太陽光を反射して光っているものがあった。どうやら蜜が浸みだしているようだ。花が終わっても蜜はでるものと見える。ただ数は多くない。今朝の観察では50のうち一つといったところか。


トビイロケアリ

クサイチゴの蜜を見るのは初めてなもので、あわててスーパーマクロを取り出して撮影にかかった。うまい具合にアリが来ている花が見つかった。トビイロケアリらしい。こいつはドクダミやハルジオンにたかるアブラムシによく集まる。蜜の好きなアリらしい。こういうシーンもSBー29をつけたスーパーマクロなら楽にスナップできる。


キスイモドキ

クサイチゴの花には茶色の甲虫も目立つ。キスイモドキらしい。花にもぐっているため撮影は簡単ではないけれど、こういうのもSBー29をつけたスーパーマクロなら地面に寝転がってスナップできる。子どもの頃、クサイチゴを競って食べていたものだが、小さなウジ虫をいっしょに食べてしまうことがあった。どうやらこのキスイモドキの幼虫だったようだ。


2020.4.9(木)晴れ ムラサキカタバミの日周運動

クサイチゴ

庭にはちょっとだけムラサキカタバミが育っている。写真の株は南向きのゴミ箱の脇に生えているものだ。生育環境としてはよくないかもしれないが、観察には都合がよい。

こいつのおかげで、ムラサキカタバミは夜に閉じて朝に開くことがわかっている。雨の日なんかは開かないこともある。花は1つのものが複数回開く。そして今日、ムラサキカタバミは太陽に向かって回ることが判明した。写真のように花が左、すなわち西の方を向いている。こいつの生えている場所の状況から、朝には東にむかっているのが、陽を追って西に回ったのだ。

ムラサキカタバミは地面にへばりついているような背が低い花だ。普通に見ていると日周運動をしていることに気づきにくい。こうやってたまに庭でいい思いができる。


2020.4.11(土)晴れ 引地川

引地川

今日のような日に境川に行くのは自殺行為だと思い、引地川、目久尻川、相模川を回ってきた。漫然ゆったりと群青で走るだけ。うまくすれば草や虫を見ることもできる。

写真は引地川。いまやたいへん残念でもったいない川に成り下がっているけれど、もとはたいへん美しい流れだったはずだ。泉の森の泉を水源とする湧水河川でいまなお水は澄んでいる。水流に揺れているのはオオカワヂシャだ。岸にある空中オオカワヂシャは薄紫の花をたくさんつけている。わが世の春だ。場所は米軍の飛行場のちょうど脇に当たるところ。

目久尻川の水は黒く泡立っている。引地川に比べて水源から遠いだけかもしれないが、見所は少ない。浅瀬にうごめく黒い塊を見つけ何事かと自転車を止めた。どうやら魚の幼魚の群れである。1万匹はいるだろうか、一畳程度に群れてときおり水面を泡立たせている。えさでも食べた個体の動きへの反射行動なのだろうか。自転車を止めたところにあったフジの花を撮った。

相模川には大きな遊歩道が建造中だ。高速道路をつくったついでらしい。広いところでは幅が20mほどもありそうだ。自転車も通行可だ。住宅地からは少し離れているから利用者は少ないだろうけど恐くて近づきたくない感じだ。海老名の鳩川ぞいにある狭い凸凹舗装の自転車道のわきにオドリコソウのしっかりした群落があった。50年ぶりの出会いだ。ただし、TG-5はGPSモードがONのままで痛恨の電池切れ。

引地川も、目久尻川も、相模川も、自転車で楽しく走れるところではない。川岸の道は断続的で半分ぐらいは未舗装だ。むろん砂利も草道も苦手ではないのだけど自転車が土埃をかぶってしまう。なんでわざわざこんな所を・・・という反省は否めない。走っているときは快適なんだが。


2020.4.19(土)晴れ TG-5復活か?

オドリコソウ

先週、相模川を回ってオドリコソウの群落を見つけた。よしきた!とTG-5を取り出すとバッテリー切れだった。GPSのLOG機能ボタンをオンにしていたため電池が消耗してしまったのだ。今日は再挑戦の相模川。

天気が良くて暖かく北寄りの風がすずしい。すばらしい自転車日和だ。サイクリング仕様にしたナカガワでいつものコースを相模川へ。チョウはモンシロチョウとモンキチョウ、ベニシジミが多いがアオスジアゲハも見かけた。特に早いというわけでもないだろう。アゲハはとっくの昔に飛び回っている。

相模川のオドリコソウ群落は満開だ。大きなクマバチが来ている。オドリコソウはよい蜜がたっぷりでるからハチとしても頼りになるだろう。クマバチの吸蜜を遠目でみた限りではまじめに花に顔を突っ込んでなめているようだ。頭についている黄色いものは体色なのか花粉なのか。得意の盗蜜もやっているのかもしれない。この場所はクマバチまでは近づけないのがちょっと残念。

オドリコソウの花は魚露目で撮った。今日はTG-5が正気に戻ったように思う。ここしばらくたいへん調子が悪かった。電源ボタンを押しても電源が入らないのだ。まずは修理に出そうと思った。ただし、この手の故障でも2万円ぐらいかかる。いろいろ工夫してなんとならないかとだましだまし使ってきた。だましだましというのは電源長押し1分ほどで起動することがあるからだった。そして、電源を入れる前にGPSのLOGスイッチを入れると電源が入りやすいことに気づいた。さらに電源を落とさずにスリープで放置すれば問題ないことにも気づいた。スリープ機能では電池が消耗せず1週間ぐらい放って置いても良かった。撮影後電源ボタンさえ押さなければ問題ないのだ。

というようにだましだましの使用だったのだけど、先週は誤って電源を落としてしまった。それで得意のGPSのLOGをONにしてから電源を入れて事なきを得たのだが、LOGをOFFにすることを忘れ、いざオドリコソウを撮る段になって電池は消耗仕切っていた。

たいへん残念だけど、良いこともあった。帰宅してバッテリーを充電済みのものに換えて電源を入れてみれば、問題なく、何事もなかったかのように電源が入る。試しに電源を落として、再度電源スイッチを押しても電源が入る。

おもうに電源がおかしくなったのはGPSのLOGボタンを押したままにしてバッテリーを完全に使い切ってからのことだった。LOGなんて使う気もなく、ボタンがいつの間にかONになっていたのだ。バッテリーは充電したものの設定がおかしなことになっていることで異常に気づいた、そして電源が入らなくなったのだ。

かくて先週、GPSのLOGをオンのままにしてバッテリーが消耗した。そして電源が入るようになった。もしかして自力復活、カメラにも自浄能力があるのだろうか。パソコンだと不調のときに「干す」ことがある。しばらく放電させる非常手段だ。図らずもそれと同じことをやったのかもしれない。

首尾良くオドリコソウも撮って、おみやげのホトケノザも採取して、庭を見ればヒメジョオンらしい花が咲き誇っている。いまの季節にヒメジョオンは変だけど、こいつは先の2月にも咲いた変わり者だ。


2020.4.26(日)晴れ 白いカタバミ

群青に乗って相模川へ。昼飯はなんとなく番神水でとることにした。番神水は偶然見つけた湧水だった。リシアが群生してかなり素敵な水だと思った。クレソンを在来の希少水草と勘違いしたほど目がくらんだ湧水だ。その数年後、ゲンジボタルを見ようということで家族総出で番神水とは知らずにでかけたこともあった。

番神水は寂しい扱いを受けている普通の水路に過ぎない。溝の造りから推測するにかつては生活用水にも用いられていたようだ。貴重な湧水だったらしく小さい社も設けられている。

エゾタチカタバミ

流れの脇で昼飯を食おうと座り込むと、白い花が目に入ってきた。その花の名はすぐ分かる。エゾタチカタバミである。しばらく前に、変なカタバミだと思って名を調べた。その白いタイプを見るのは初めてだ。

ムラサキカタバミ

珍しかったのはこれだけではなかった。その3mほど離れたところにもう一株白いカタバミがあった。どうもそれはエゾタチカタバミではなくムラサキカタバミである。白いムラサキカタバミもこれまた初めてだ。


ムラサキカタバミ

花が白いこと以外はムラサキカタバミである。葉の感じも花にラインが入るところも普通のムラサキカタバミと違いはない。かじればたぶん酸っぱいだろう。

ムラサキカタバミ

どういうわけで番神水の脇に白いカタバミが2種もあるのだろう。周辺の感じから品種改良をされたものを植えているということは考えにくい。この事件解決の手がかりを探っていると、さらに3m離れたところにムラサキカタバミがあった。病気で具合悪そうだが、これまで見てきたムラサキカタバミに相違ない。その近所には黄色いカタバミもあった。


2020.4.28(火)くもりときどき晴れ アブラムシのスナップ

アブラムシ

今朝、カラスノエンドウにアブラムシの有翅虫をみとめた。いま、庭にはアブラムシが極めて少ない。とりわけカラスノエンドウでは群れを見てなかった。これから爆発的に増えていくことだろう。アブラムシすらいないようでは庭が寂しくて張り合いがない。

さて、この写真は等倍マクロで撮ったトリミングなしの写真である。手持ちのフルサイズ一眼レフでスナップした。午前中の薄曇りで光の条件はとてもよい。f32で1/125秒、isoはなんと2200である。写真機はニコンのD700 。発売当時、安価なFXフルサイズで暗いところでもよく写るのがウリだった。これは欲しいと、満を持して半値になったときに中古を買った。

いまはカメラの世界はものすごいことになっているらしい。もっと暗いところが撮れ、手ぶれ補正が効き、マクロでもオートフォーカスが使え、過去も連写で記録され、深度合成で気の遠くなるほどピントが来るという噂だ。等倍マクロは頻繁に使うレンズであり、そういうのも欲しい。

レンズは90mm等倍マクロだ。最短まで寄って最大の倍率で撮った。だからf32まで絞る必要がある。製品は通称タムキューというタムロンの名品の一つで入手はもう30年ほど前になる。フィルム時代のしろものでちょっとカビも生えている。当然、新型のマクロレンズを欲しいと何度も思った。それは撮影に失敗したときである。人為的ミスが毎度の原因であることはいうまでもない。

今日のような写真が撮れれば、これで十分じゃないかと思えてくる。プロではないので写真に結果は求められない。記録用にスナップして、対象が写っておればよい。名のある被写体であれば写真から同定できれば大満足だ。それでも、結果は捨てがたい。運良くきれいに写っておれば「まだまだオレもいけるじゃないか」という自負心につながる。私の機材はその程度の道具だと反省すれば、現状ですらオーバースペックだとわかる。


2020.5.2(土)晴れ 不吉な白粒

アブラムシ

カラスのエンドウに遅れてハルジオンにもアブラムシがつき始めた。自然度としてまったく貧相な庭で、アブラムシぐらいはたんといて欲しい。私には吉兆である。このハルジオンのアブラムシはきっと母子だ。有翅虫が母でまわりにいる10匹ほどが子どもだろう。小さい子ほど母の近くにいて甘えているように見えるのがなんとも微笑ましい。

しかし、この母子の運命は明るいものではない。茎に細長く白い粒が二つみとめられるのだ。これはアブラムシにとって凶兆。きっとアブの卵だ。もう数日もすれば孵化してアブラムシを食い始めるはずだ。こうなるとこの母の子孫はどれだけ生き残れるのか、はたまた全滅するのか。目が離せない…というのは嘘だ。目を放している私のそばで毎年起きる虫たちのささやかな営みだ。


2020.5.3(日)晴れのちくもり 夏の訪れ

ナカガワ

先日までストーブを使っていたのに、もう昨日からは汗ばむ陽気だ。写真のツーリング仕様ナカガワで境川。ただし何かと鬱陶しい自転車道は一切通らず河川近くの一般道を利用した。

境川の周辺は例年通り初夏の花が盛りだ。木の花には白く清楚なのが多い。ノバラ、クマノミズキ、タニウツギ、ミズキ。246号線脇にある下水処理場裏のミズキは毎年観察している。この数年、キアシドクガの乱舞が見られる木だ。枝葉にはキアシドクガの幼虫が多数いる。今年も期待できる。

背伸びして枝を引き寄せキアシドクガを撮影して足元をみればそこにホタルブクロがあった。思い起こせば例年この場所でホタルブクロを見ている。まず意識にのぼらないホタルブクロだけど、見ればああそうだと思う。いつものことだ。こうしてまた変哲もない夏が訪れた。


2020.5.5(火)晴れのちくもり 葉巻のキアシドクガ

キアシドクガ

いまはミズキの花盛りだ。花は蜜が多いらしくいろいろな虫を集めている。そして葉にはキアシドクガがいる。境川の下水処理場近くの歩道にはみ出しているミズキにもキアシドクガがたくさんいる。3日に撮影した木は撮影条件が悪かったもので撮りなおそうと手頃な毛虫を探した。

すると巻かれた葉がいくつも見つかった。一見して虫の仕業なのは確実だが、正体に心当たりはない。そこで写真のように一枚をたぐり寄せて中を覗いてみた。すると見つかったのは紛れもなくキアシドクガである。葉は3分の1ぐらいかじられ、糸を使って巻き合わされ筒状になっている。キアシドクガが巣のようなことをしているとは思わなかった。普通に葉を食いあさるだけの毛虫のはずだった。この写真で見る限りでは葉を巻いてからかじったようである。

もしかしたら他の虫が巻いた葉に入り込んだだけかもしれないと5枚ばかり調べてみた。その結果、すべての葉に大小のキアシドクガがいた。そのうちの1枚は脱皮殻と幼虫が同居していた。まだ小さく写真のものの半分ぐらいのサイズだ。キアシドクガは葉に隠れて脱皮する習性があるのかと思える。


2020.5.6(水)くもりときどき雨 ナガミヒナゲシ

ナカガワ

写真の空き地は境川のサイクリング道路から50メートルばかり離れた所にある。青草がはびこるこの季節に枯れ野原ってのも奇妙であるけれど、見所はオレンジの花だ。私はここでナガミヒナゲシの去就を傍観している。

そもそもナガミヒナゲシのことを意識したのは10年ほど前だ。東京の世田谷の道路脇ではじめて見た。そのオレンジの花はよく目立つ。遠目にはけっこうきれいな花だが、寄ればお世辞にも美しいとはいえない。ナガミヒナゲシは年を追うごとに私の生活圏にはびこって、一時ほどの勢いはないものの春のアスファルト道路を彩る花として定着した。

2015年5月、この空き地は一面ナガミヒナゲシで覆い尽くされていた。私が目撃した最大群落だ。サイクリング道路からでもそれとわかるぐらいの繁茂だった。その光景はまるで人が植えたようであり、よく臨死体験でみるヒナゲシ畑みたいだった。おそらくやつらの好む環境は日当たりの良い乾燥した痩せ地だ。境川のこの場所は、休耕地ではなく資材置き場か駐車場として利用されていた土地が放置されているのだろう。

ナガミヒナゲシの天下は長くはないだろうと思われた。土地利用が変われば環境が変わり、ナガミヒナゲシのような隙間植物がいつまでもはびこることはないはずだ。

あれから5年、ナガミヒナゲシは年々減っていった。今年はもうなくなってるんじゃないかと思っていた。まだたくさんあることにちょっと驚いて昨日撮影した。土地は相変わらず放置されているようだ。地面を見る感じでは乾燥が進んでいるようである。ナガミヒナゲシはもっと乾燥に強い草に追われているのだろうか。イネ科と見える草に覆われて発芽できなくなっているのだろうか。それとも除草剤がまかれたのだろうか。

今朝、玄関を出るとナガミヒナゲシが咲いていた。アスファルトの隙間にうまく根付いている。花が咲くまでそこにあることに気づかなかった。わが家での初確認だ。わが家の庭は日当たりが悪く湿っぽいのでナガミヒナゲシには向かない。


2020.5.9(土)くもり カラスノエンドウの巻きひげ

カラスノエンドウ

昨日のこと、カラスノエンドウの花がすっかりなくなっていて驚いた。すでに花の季節は盛りを過ぎ豆はふくらんできている。それでもいっぺんに花が見られなくなるとは思っていなかった。一夜にして消滅・・・?と、あっけにとられたのだ。そして写真の状態を見つけた。5本の巻きひげが絡み合っている。定型句らしく、頻繁に耳にするものの見たことのない「緊密に連携を取り合って」という状況が厳然と足元にあった。

カラスノエンドウは巻きひげで他の何かに掴まりつつ成長する草なんだから、お互いに支え合うという状況は普通かもしれない。でも、私には異常に見えた。というのはこれまでアレチウリなんかで見てきた印象で、同種は絡み合ってなかったようだからだ。

葛藤というのは葛と藤がからみあう状態で、それは腑に落ちる。植物にとって巻き付かれ足場されるのは迷惑千万だろう。日当たりが悪くなるからだ。異種間であれば情け無用の生存競争を繰り広げるべきだ。同種では相打ちを避けるために巻き付きは遠慮しあうほうが理にかなっている。そんな先入観から巻きひげを見誤ったのか。

今年は庭のカラスノエンドウが豊作だ。観察の時間もとれた。私が見る限り、カラスノエンドウの巻きひげに遠慮はないようである。同種であれなんであれ巻き付けるものは巻いてしまう。アレチウリなんかでも同様なのか、カラスノエンドウは例外なのか、他の巻きひげ植物を観察しなければなるまい。


2020.5.18(月)雨 害虫

キバラモクメキリガ

わが家にも少なからず害虫がいる。サンショウにつくアゲハは害虫で駆除の対象だ。かつて、アゲハを好き放題にしておいて、サンショウが全滅した苦い経験があった。アゲハはサンショウと同時にミカンにもついていたが、サンショウもミカンも幼株だったものでアゲハを養い切れなかった。木は枯れ、虫は餓死して共倒れだ。

こうして、人命か経済ということに類似の二者択一を迫られることもある。甘い考えでぐずぐずしていると取り返しがつかない事態になるのだ。

写真のキバラモクメキリガの幼虫が食っているのはヤマノイモである。ヤマノイモもわが家では雑草である。ムカゴは少しばかり食べているけれど、イモを栽培しているわけではない。雑草なら建前として食ってもらってかまわない。しかし、このヤマノイモに限ってはワンランク上のプレミアム雑草だ。というのは成長を毎年楽しみに見ているからだ。去年は雨樋とエアコンの排水パイプをつたってベランダに到達した。今年はどこまで行くのか、はたして何年生きるのか。玄関のタイルの隙間から伸びてきたヤマノイモの成長はちょっとした楽しみなのだ。

キバラモクメキリガはわが家でもけっこう多いイモムシだ。ヨトウガの仲間で草むしりをしていると丸まって転がっていたりする。こいつは6日にカラスノエンドウの茂みにいた個体だろう。ずいぶん成長したもんだ。抜け目なくヤマノイモを見つけ一晩で葉を4枚ばかり食った。この調子で食われると、ヤマノイモに致命的な害を及ぼすかもしれない。かといって殺すのはかわいそうだ。多食草のイモムシなんで、場所を移ってもらうことにした。


2020.5.23(土)くもりのち晴れ キアシドクガ

キアシドクガ

今日は午前中雨の予報だった。いさんで境川。群青ででかける。雨の予報さえあれば境川は空く。雨が降る必要はない。ひさびさに気分良く走れる。

境川ではキアシドクガが目立つ。写真のようにミズキを乱舞するのはなじみの光景だが、モンシロチョウと見まがうようなところにもいる。数年前にはキアシドクガがサイクリングロードわきのキャベツ畑を飛ぶことはなかった。飛び方が蛾なんですぐに区別はできるけど。

キアシドクガを知ったのは50年前だ。実物ではなく小説で読んだ。実際に群れ飛ぶ姿を見たのは35年ほど前のことになる。石川県の尾口村に発生木があり白い蛾が乱舞していた。そいつらがキアシドクガだと白山自然保護センターのプロに教えてもらった。その当時、キアシドクガが乱舞する木は多くはなかった。自然豊かな場所では大発生はないかもしれないという彼の見解も聞いた。

神奈川県でもしばらく前はそれほど多い蛾ではなかった。この10年ぐらい徐々に数を増やしているように思う。継続的に観察している下水処理場裏でも2年前よりも去年の方が多く、去年よりも今年の方が多い。境川、相模川、小鮎川一帯では群れ飛ぶ様子が見られる木の数が増えている。今年ぐらいの数だと「きれいだ」という印象だ。この調子で増えてもらって、壮観を越え、不気味なぐらいの乱舞を目にしたい。食べ物がその辺にいくらでもある雑木のミズキであるし、毒のある蛾でもないから駆除の対象にもなるまい。


2020.5.26(火)くもり一時雨 ナナホシテントウ

ナナホシテントウ

ジューンベリーのひこばえになった枝先にナナホシテントウの幼虫がとまっている。アブラムシをたんと食ったようで、糞をしつつすっかり落ち着き満足げに見える。葉にはアブラムシの脱皮殻か死体がけっこうついている。生き残りも少しはいるようだ。

アブラムシ

5日前、葉はこんな感じでアブラムシの天下だった。ナナホシテントウの幼虫一匹でこれだけのアブラムシを食いあさったのだろうか。

この春、アブラムシはまずカラスノエンドウで大発生した。緑色で角状管が黒く赤目のかっこいいやつだ。アブラムシはアブの幼虫の餌食となり、ナナホシテントウもやってきた。カラスノエンドウがアブラムシを養ったのは2週間ほどで、今最もアブラムシが多いのはジューンベリーだ。カラスノエンドウのとは色がちがい種類も違うようだ。

アブラムシはアリに守られるというのが定説だが、いまいちそういう様子が観察できていない。アリはたしかに甘露を物色している。しかしアブやテントウムシをあえて排除する様子はない。テントウムシ成虫は神経質そうに草の上をせかせか歩く。それもアリから逃げているわけではない。そもそもこの夏はアリが少ない。

これから梅雨まではドクダミの花が最盛期を迎える。ドクダミの花にもアブラムシがたかる。ドクダミのアブラムシには例年トビイロケアリが集まってくる。数年来の撮影対象だ。ドクダミの花の中でアリが甘露を受け取るシーンを狙っているのだが、うまくいってない。アリが少ないようだとまただめだろう。


2020.5.29(金)晴れ フリーセル10万

さきほどフリーセルの100000番を解いた。Super Mac Freecellというタイトルのソリティアで、旧OS時代のマックのソフトだ。製品版で1000円ぐらいだった思う。購入時の解説によれば、10万に1つの割合で解けないゲームがあるということだ。じゃあ、その解けないものを一つ突き止めてやろうとスタートした。記録を見れば1番を解いたのは1998年12月13日午前0時40分となっている。

Super Mac Freecellはゲームとしてできのいいものではない。かなり退屈である。とくに終盤は解けることがわかり切っているのに手を動かさなければらならない。2万個ほど解くうちに、私も飽きてきた。効率化のために解けることがわかった時点で「降参」して次のゲームに進むことにした。

そもそも私の天分としてこういうゲームには向いていない。論理的思考に弱点がある。推理力を使って数手先を読むことが苦手だ。子どもの頃から将棋とかオセロとかはからっきしだった。

10年、20年と辛抱してやればそれなりの上達もあった。最後の1万個は呼吸するように解くことができた。モニターを前に永井真理子を聞きながらよどみなく手が動く。その様子はあたかも修行僧が瞑想をしているかのようであったという。

このゲームは10年以上前に絶版になっているはずだ。いまだにこれをやっている人は世界でただ1人だろう。ひとまず10万個やってみて解けなかったのは2個だった。83872番と84057番である。これからしばらくはこの2つが本当に解けないのか、実は解けるものなのかを確かめることになる。


2020.5.30(土)晴れ TG-5の実力

ジョロウグモ

チネリで境川。ちょっと重めのギアを使って巡航練習。チネリのギアはフロントが52-42T、リアが13-19T。今日の風は南寄り15〜20km/h。向かい風だと、52×18Tか42×15T。80rpmにすると28〜29km/hになる。計測機はついていないけれど対空速度、ケイデンスは体感でわかる。体重をかけながら踏み足、引き足をつかう練習に終始した。ふと左足が開いて膝が振れていることに気づいた。漫然とペダリングをしてきたわけではない。きっとクリートがすり減っているせいだ。交換しなければ。

写真は虫観察ポイントのジョロウグモ。例年ここにはジョロウグモが多い。周辺には史跡の保存林と杉林、お墓と畑と住宅があってなじみの虫が多い。クモが巣を張っている木にアオダイショウの脱皮殻がかかっているといったラブリーな場所だ。

このジョロウグモは2齢だろうと思う。庭の観察では孵化した幼虫はボールを作って、1回脱皮してから散っていく。散った幼虫がかけた最初の巣ではないかと思う。

私の老眼ではこういう小さい虫を視認することができない。長年培った経験でジョロウグモの巣がありそうな場所を探し、クモの巣の中央付近にクモらしい象が見つかればこっちのもんだ。TG-5を接写モードにしてマニュアルフォーカスピント合わせ用の拡大画面にすれば私でもクモの姿が確認でき、撮影もできる。

オートフォーカスだとこういう写真は難しい。優れもののTG-5ではあるけれど、広めのアングルではオートでクモにピントは来ない。最新型の一眼レフならオートでいけるんだろうか。スマホでも撮れないことはないが、裏技を3つばかり組み合わせる必要がある。

足元にはドクダミの群落があった。たまたま5弁の花を見つけて撮ってみた。その花の回りをみると異常な花ばかりだった。異常といっても、小型の花びらがちょこんとついているものだ。この異常は珍しいものではないが、ことごとくがそうなっているところをみれば遺伝的なものだと思う。ドクダミは地下でつながっているし、交配もしないはずだ。

異常な花を物色して、ちょいと珍しい8枚タイプを撮影した。その花のわきにオオカマキリの幼虫がいることに気づいたのは帰宅して写真をパソコンモニターで見てからだ。オートフォーカス時はピント確認はTG-5の発するピッという合焦音が頼りだ。その音は接写時でも7割方が信用できる。少なくとも私の目よりは確かだ。手を最大に伸ばしても写真機のモニターがぼけている哀れな老人であるから。


2020.5.31(日)くもり ジンガサハムシの縁

葉の糞"

小鮎川の脇にある大きなゴルフ場には放置されている林がある。木も草も伸び放題で原生林の風情すらある。その端っこに元人家とおぼしき廃屋がある。建物の脇にはまだナンバープレートがついている乗用車が朽ち果てようとしている。その家の庭だったところは虫の楽園だ。高木に囲まれた荒れ地にはほどよく日が入り、各種雑草が茂っているというだけのことではあるが。

その廃屋を囲む茂みにナカガワをたてかけ、赤い実のある低木を観察していると、ジンガサハムシらしいシルエットが目に入った。ただの糞かなにかかもしれないけれど念のために撮影しておいた。それが今日の写真。

そこにコジャノメが飛んできて草むらの中に止まった。これはチャンスと近づけばシャッターを押す寸前に飛ばれた。しかし2m飛んでそばの草に止まった。チャンスはまだあると近づいて写真を一枚撮れば、また飛んでそばの草に止まった。チョウの前にある草がじゃまだ。だが、さきほどの写真は感触が悪かったので、もう一回近づいて一枚撮った。これもいい写真ではないという感触があった。角度を変えてもう一回シャッターを押そうとした瞬間に飛ばれた。

チョウを追って行こうとしたとき、足元の葉にジンガサハムシ(じつはヨツモンカメノコハムシだった)がみつかった。さきほどのとは違い私の目にもはっきりそれとわかる大型のジンガサハムシだ。コジャノメよりこっちのほうがいいやと撮影しようとすれば、もう一頭見つかった。これはラッキーとしっかり撮影しておいた。

バッグのベルト長さを調節しようと相模川の脇に自転車を止めて、足元をみると小型のコクワガタが歩いていた。目久尻川でつぶれたコクワガタ♂を見つけていたこともあり、持って帰ることにした。たまたまコンビニで不要なレジ袋をもらい、虫入れにでもなるかと捨てずにバックの中に入れていた。レジ袋がなければ捨て置いたところだ。偶然の重なりが縁になる。

帰宅して撮った写真をチェックしてみれば、コジャノメはピンぼけで、最初のジンガサハムシ?はただのゴミだった。これだけ似ても似つかない代物を虫だと思う目もどうかしている。速攻、パソコンのゴミ箱に放り込んだ。そしてジンガサハムシの写真をレタッチしていると、ふとゴミ写真が気になった。なんとはなしに目に止まった擬態ゴミの直後にホンモノが見つかったというのは、なにかの縁なんだろう。ゴミ箱から取り出して保存しておくことにした。


2020.6.1(月)雨 ドクダミのピーク

ドクダミ

今朝から弱い雨。ドクダミの美しさがピークをむかえている。ドクダミが最も溌剌と美しいときは庭の最盛期でもある。ドクダミの花は次々に咲いているのに、花に来るアリが見あたらない。アブラムシが増えるのはこれからなんだろう。


2020.6.2(火)くもりのち晴れ ボウフラ発生

ボウフラ

5月にセットした田んぼ水槽にボウフラが発生した。これは田んぼから土をもらってきて水道水をいれて放置するという、なんともずぼらなアクアリウムである。数年来やってきているが、ボウフラの発生ははじめてだ。

発生の原因には思い当たるふしがある。今年は土を洗わずに、素のまま水槽に入れて水を注いでみたのだ。去年まではごくごく貧栄養な水槽となってコケも生えなかった。ミジンコの発生もイマイチだった。貧栄養の水槽は水草を鑑賞するには好都合ではあるものの、もうちょっと自然な状態ならどうなるんだろうと試してみたのだ。

コケはセットしてすぐにはびこってきた。そしてボウフラが大量にわく。写真には何者かが産み付けた卵らしきものが写っている。ざっと土を洗って枯れた稲の根茎等を捨てる作業が栄養を流出させることがあらためて明らかになった。これはこれで楽しいかもしれないけれど、蚊の発生源になるのはまずいので対策する必要にせまられる。


2020.6.4(木)くもり 84057番が解けた

84057

Super Mac Freecellの解けていない2つのうち84057番が解けた。かなりうれしい。写真にあるように84057番は見た目難しそうではない。しいてあげれば黒の6と黒の9の配置がやっかいだ。とりあえず定石的にスペードのKから進めるとすぐに行き詰まる。あの手この手を試しても、あと1手というところで行き詰まる。

普通はとりかからないクラブの7からはじめ、34手で解けそうな期待感を持つことができた。Super Mac Freecellは10万のうち1つが解けないというゲーム解説はまた一歩正確になった。

残る1個は83872番であるが、こいつはもう見るからに凶悪である。どうやってもすぐに行き詰まる。たぶん100回以上負けている。おそらく必敗の相手である。それでもチャレンジは続ける。今日のようなことがあるかもしれないのだから。


2020.6.5(金)晴れ ネイチャーフォト

メダカ

田んぼ水槽にボウフラが無数にわいて、こりゃこまったととりあえずメダカを投入することにした。娘が言うには近所の大工道具なんかを売っている店にメダカがいるらしい。昨夜、自転車で行って20匹ばかりヒメダカを購入しスイレン鉢と田んぼ水槽に放り込んだ。

その効果はてきめんで田んぼ水槽に入れた4匹は一夜にしてボウフラを一掃してしまった。自分でやらかしたことではあるが、ボウフラに同情してしまう。スイレン鉢は広く、セリという隠れ家もあって数百は生き残っている。田んぼ水槽は大きなボウフラだけでも100匹は下らなかった。孵化したての小さいものを合わせれば1000匹はいただろう。2日の写真にだって50匹は写り込んでいるのだから。

そこで記念撮影となったのが今日の写真。思いのほかネイチャーフォト感があって笑える。田んぼの土と稲の切り株。芽生えてきたシャジクモにびっしりついた藻はたぶん珪藻。そこを泳ぐ野生のメダカ。

なぜか手前にドクダミとか、安物感満点の傷だらけのプラスチックケースとか、撮影者の写り込みとか、メダカが実はヒメダカの先祖返りタイプとか、使えない要素は満点だけど、6月の稲が根付いた頃の田んぼをおよぐメダカの写真を作りたければこうするのが手っ取り早い。背景に水稲をあしらって。

子どもの頃、近所の田んぼは生き物がいっぱいいた。メダカは生息しておらず魚類はもっぱらドジョウだった。いつのまにか魚類のいる田んぼはなくなった。


2020.6.6(土)晴れ アリグモの擬態

アリグモ

境川に群青で出かけていつものジョロウグモ観察ポイントで撮影をした。ジョロウグモは毎年のことながら順調に生育している。

今日は、遠近両用サイクリングゴーグルなるものを持っている。普通のゴーグルの下部に貼り付けられた凸レンズのおかげで、70cm先までピントが来るというすぐれものだ。普段から大村崑さん風に遠くを見るときは老眼鏡の上からだ。そういう習慣がついていると、こういうアイテムへのなじみが早い。

そのおかげで見つけたのがアリグモ。どういうわけかサラグモ系の網がある葉の上にいた。

アリグモは大きめのアリに見える。俗に言う自然界の不思議である。こういう姿の解釈として「アリのふりをしてアリに近づきアリを襲う」とする誤謬がある。われわれは極めて視覚的な動物なもんでこの手の誤解をしやすい。一歩踏みとどまって冷静に考えないと迷い道を進むことになる。

夜中に短く雷雨があった。


2020.6.7(日)晴れ 継続観察

ジョロウグモ

昨日とほぼ同じ行動をとれば継続観察をすることになる。スイレン鉢のボウフラはものの見事に食べ尽くされ、今朝確認できたのは1匹だけだった。スイレン鉢はずっとアマゾン川のような泥水でメダカの姿が見えない。昨日の雷雨に期待したけれど私の所ではそれほど降ってくれなかった。広さと濁り水のせいかヒメダカが野性味を出している。ときおり水面近くに来ても私の気配を察すると急いでもぐっていく。これはこれでなかなかけっこうだ。

スイレン鉢にはこの春、田んぼから移植したセリが育っている。おそらく移植のときに連れてきたヒルが1匹よく泳ぐ。赤黒いタイプのやつだが、ヒルというのはこんなに水面近くを泳ぐものだったろうか。ほかにも何か正体不明の虫がわいた。セリの葉で3センチほどの小さい尺取り虫が倒立していた。これも移植に伴う者なんだろうか。

たまたま見つけたジューンベリーの枝先のキマダラカメムシらしき幼虫の群れは朝にもあった。ジューンベリーの葉にはけっこう茶色の斑点が出て不健康に見える。もしかしてキマダラカメムシの食害なんだろうか。幼虫の群れは午後には散った。

群青で境川にでかける。本流のオオカワヂシャは一掃された。横浜市の水情報ページを見れば昨夜の増水は1m超だったようだ。大きなアオダイショウが道路を横切ろうとしてサイクリングロードの半分を占領していた。避けてやり過ごすとヘビを危険にさらすことになる。ブレーキを引いてスタンディングをかけると川の方に反転していった。この夏はサイクリングロードの路面に虫が見あたらない。梅雨入り目前のこの季節がこれほど寂しいのは異常だと感じる。

ジョロウグモ観察ポイントで継続観察。昨日発見したオレンジのボールには変化がない。こういうのは虫こぶの可能性があるからと、日本原色虫えい図鑑をひいてみたが引き当てられなかった。そもそも植物の種名がわかっていない。よく見かけるタイプの蔓性の植物で、花でもつければはっきりすると思うのだが念のために草体がわかる写真も撮っておいた。ヘクソカズラ、サルトリイバラ、カラスウリはそばにある。カラスウリはクロウリハムシにかじられていた。おなじみの光景だ。

驚いたことにアリグモが昨日と同じ場所にいた。アリグモはハエトリグモみたいに徘徊するクモだと思っていた。造巣性か待ち伏せタイプか。見方を変えた方が良さそうだ。

昨日もモデルになってもらったジョロウグモに赤い獲物がかかっていた。ウンカなのかヨコバイなのか。ジョロウグモよりも一回り小さい虫である。これぐらいのサイズで狙えばオートフォーカスが働く。やるなTG-5。

独特の花の臭いに誘われて近くの栗林にいってみた。栗はいろいろな虫を養う。花にはかっこいいハナムグリやシジミチョウが来ていた。一本欲しくなる木だ。

うるさいぐらいいたキアシドクガはすっかり姿を消した。かわって木々の梢を舞う白い蛾はウメエダシャク。数は全然少なく見つけるとうれしい。やつらのひたむきさは好感度が高いのだ。


2020.6.8(月)晴れ ジューンベリーの梢

もう5年以上になるだろうか、毎朝ジューンベリーの木を観察撮影している。実の季節は賑やかだった。今季は食べかなったが赤く熟した実はヒトも生食できる。その実を食べにヒヨドリ、ムクドリ、オナガが来てぎゃあぎゃあ騒ぐ。今年はハクビシンまで来たらしい。

虫は大小さまざまなものが見つかる。先週には1頭のウメエダシャクがジューンベリーの梢を舞っていた。ウメエダシャクは弱々しい感じながらけっこう長い時間飛び続ける。メスを探すオスなんだろうか。そのはばたきにはいくぶん悲壮感すら漂う。何かを食べる様子もない。今年はウメエダシャク幼虫を1匹だけ確認しているが、それが羽化したのかもしれない。庭発生はどうやら一頭だけのようである。

しばらく剪定をさぼって、1つの梢は2階の窓から手が届く距離まで伸びている。たまたま一番近い葉が何者かに3分の1程かじられ巻かれていた。手が届くのを幸いに開いてみれば何者かの幼虫が糸を吐いてつつっと落ちていった。糸をたぐり寄せて葉に戻すと3日ほどそこに留まり葉を巻いたまま食べていたようだ。そして7日の朝に葉が開き幼虫は行方不明になっていた。

梢の葉で運良く見つけたのはキマダラカメムシの幼虫。10頭ほどが1枚の葉に三密していた。昨日の午後にその三密がみつからなかったため、もう散ったのだと思い込んでいたら今朝になって同じ三密が見つかった。それも昼頃には卵の殻を残して葉から散っていった。枝を歩いている幼虫は1頭だけ確認できた。春にはキマダラカメムシの成虫がずいぶんジューンベリーにたかっていた。この分だともっと幼虫がいそうだ。今朝は成虫も1頭見つけている。母親が卵を守って力尽きるというカメムシ美談は当てはまらないのだろうか。

ジューンベリーで初めて見る甲虫(6月30日にリンゴカミキリと判明)がいた。初見でジョウカイボンかと思ったが見慣れているジョウカイボンとは雰囲気が違う。比較的特徴ある虫ながら、こういう者の名前探しは難しいものがある。ジョウカイの一種なのだろうか。けっこう飛翔力がある。2頭確認している。


2020.6.10(水)晴れ 定点観察

葉1

3日の朝に撮影した「一番近い葉」である。なんでこれをあえて撮影したかはわからない。2日までは別の葉を撮っている。滅多にないことだが、なんとなくレンズを向けてシャッターを切ることもままある。この葉の特徴といえば、葉裏が半分だけ見えているところにある。

葉2

翌4日にはその特徴がもっとはっきりした。葉は中央からたたまれているようで先3分の1程が消滅している。こういうことが起きるのは葉の中に虫がいるのだ。

葉2

葉は手が届く所にあるから引き寄せて開いてみた。するとこの青虫がはい出して、糸を使って降下をはじめた。あわてて糸をたぐって引き寄せ元の葉に戻して撮影したのが左の写真。こいつの正体はわからない。蛾なのか蜂なのかもわからない。うしろ3分の1の所の背に特徴があるといえばあるけれど、青虫幼虫の同定はまず無理だ。

葉3

翌日には葉は再び巻かれていた。青虫は他の葉に移ることはぜずにもとの葉をもう一度巻き返すようである。巻いた葉の中からその葉をかじる。西洋の童話にあるお菓子の家みたいなものか。

葉4

発見から4日目。さらに葉はかじられた。

葉5

5日目。青虫の葉が開いている。青虫がどこに行って何をしているのかは不明。

葉6

6日目。昨日と同じ状態。虫にかじられた葉がそこにある。以降今日まで変化は見られず。


2020.6.11(木)晴れのち雨 梅雨のドクダミ

メダカ

ドクダミには雨が似合うが梅雨の花ではない。今日の写真は比較的早めに咲いた一群。とうに盛りは過ぎて茶色の花が目立っている。

ドクダミの花の期間は長い。一斉に白い総苞片を広げ、花は下から順に一週間ほどかけて開いていく。その間は白い総苞片が目立ってすてきな景観になる。白い花が茶色くなっていくのに歩調を合わせて葉のみずみずしさが消えていく。一仕事終えたドクダミの群落が雨に打たれているのが梅雨の風情だ。

今年はドクダミの花にアブラムシが少なかった。梅雨入りの今日もアリがうろつく花が見つからない。ただ1回だけ、6月4日に一本の花にアリが来ているのをみとめた。D700で撮りはしたものの平凡なカットでしかなく甘露はもちろんアブラムシも写っていない。狙いのシーンをおさえるのは難しい。さて来年はどこまでやれるか。


2020.6.13(土)雨 ムラサキシャチホコへの擬態

落ち葉"

梅雨入りしたとみられるという気象庁の宣言を忠実に守るかのように雨が降っている。雨が降れば道路が空く。道路が空けば楽しく走れるといさんで境川。群青で出かける。

境川には人は少ないが虫はちょっといた。道路に出てきたセスジスズメは今季初目撃。毛虫は今年のブレークが期待できるマイマイガ。オオクロコガネらしいのもいた。クロコガネなら庭にたくさんいた。そいつらにそっくりでやたらとでかい。アントニオ猪木とアンドレザジャイアントぐらいの差がある。オオクロコガネなら初記録だ。

写真は水汲みに寄る鷺舞橋で撮った。賢明な読者諸君はすでにお気づきのように、こいつはムラサキシャチホコに擬態した落ち葉である。さすがに私はこいつを見つけて、ムラサキシャチホコ!と胸ときめかすほどの素人ではない。そもそもサイズが全然違う。小学1年生とアンドレザジャイアントぐらいの差があるのだ。

ムラサキシャチホコは枯葉擬態の術で国民的アイドルになっている。その擬態は言葉を失う見事なものだ。ところが意外にもムラサキシャチホコっぽい落ち葉はそう多くはない。こいつはいけてるほうだと思って撮った。図体がでかい他はぎざぎざの切れ込みが大きすぎる。まだ若くて青臭さが残っている。もうちょっと成熟すれば一皮むけるだろう。

ムラサキシャチホコ本人は『人を隠すには人の中、ムラサキシャチホコを隠すには枯葉の中』と思っているわけではない。あれは隠蔽擬態ではない。いわば公開擬態である。どこにどう置いても枯葉なら枯葉の中にいる必要がない。青い葉の上であろうと、アスファルトであろうとかまわない。むしろ対鳥戦術としては、あえて見つけてもらって「ああ、枯葉ね」と思わせる方がいいだろう。公開擬態ならばその方が洗練されていくはずだ。ただヒト相手ではそうはいかない。ムラサキシャチホコ好きはそのサイズ、いそうな場所、背から見た図、横から見た図といった探索イメージを持つことができる。そして10年、20年の長きにわたってムラサキシャチホコを探し続けるのだ。ファンの中には捕獲して展翅する輩も少なくない。田舎道の自動販売機とか人目につく所にとまるときは要注意である。


2020.6.14(日)雨 83872番が解けた

落ち葉"

Super Mac Freecellを10万個解いたのは先月の29日だった。その後、10万のうちの解けなかった2つだけに取り組んで、1つは4日に解けた。もう一つの83872番も同時にやっていたが、こちらの方は絶対解けない確信があった。この10日でも100回以上負けた。すぐに行き詰まるフリーセルは凶悪だ。あきらめ気分で挑むゲームなんてただの罰ゲームである。

私は時間つぶしにフリーセルをやるような暇人ではない。Super Mac Freecellに付属の、ゲームを保存する機能を利用して解ける可能性が高そうな筋道を保存記録して、それを足がかりにああでもないこうでもないとトライし続けた。永井真理子を聴くこともなかった。鼻歌混じりでなんとかなる相手でないからだ。定石にはない奇手であと一歩二歩と道を開かねばならない。1回のトライアルにせいぜい10分しかとれなかったのは、集中力が持続できなかったことと、必敗の強者を相手にし続けて負け犬根性が染みついたためである。

83872番の胆は黒の10と黒の7と赤の4。こいつらのいずれかを早いうちに整列の中へ解消することにある。可能性は黒の10が一番高い。しかし10に行く前に黒のKを2つめくらなければならない。黒のKでフリーセルを2個埋めることになるが、残り2つか1つのフリーセルは残せるのか?こいつは手強い。スタート時の一瞥でここまではわかる。

今日の写真は83872番の解法の29手目。ここまで来て、もしかして解けるんじゃないか?という期待を持てた。左端の赤のKとJでフリーセルにあるクラブのQを引きづり降ろしたKQJの整列を作る道筋が見える。そこまでいけば黒の7もどうにかなりそうだ。並のゲームなら5秒、7手ぐらいで到達できる境地である。

さて私は10万番まで解いてしまった。解けたのはめでたいけれど、初志の「解けないゲームを見つける」ことは完遂できていない。さてこれからどうすればいいのだろう。実は10万解いたと公表するための「数合わせ」として10日ほど前に100001番を解いている。ごくごく簡単なゲームで何も考えず15秒で解けた。退屈である。Super Mac Freecellのせいではないが、フリーセルには退屈なゲームが多すぎる。この退屈さを乗り越えて、解けないものを見つけるための再発進ができる気はしない。勝者を襲う無力感というのはこういうことなのか。


2020.6.14(日)雨 蚊の亜成虫?

蚊の亜成虫?

そろそろ田んぼ水槽にボウフラがわいているはずだからとチェックすると写真のようなものがあった。昨日には浮かんでいなかったから、事件の発生は昨夜から今朝にかけてだ。一つではなく5つばかり小さなプラケースの水面に浮かんでいる。一つなら何かの間違いと見過ごすが、5つあれば要チェックだ。

一見して、これはヒトスジシマカの羽化殻だと思った。庭にいる蚊はほとんどヒトスジシマカであるし、田んぼ水槽ぐらいの栄養度を好む蚊でもある。水槽に止まっている成虫をよく見る。

だが、ヒトスジシマカの羽化殻という線はない。ヒトスジシマカは水中のオニボウフラの背が割れてぶ〜んと飛び立てば、それが成虫だ。水面に成虫然とした羽化殻が残るなら亜成虫ステージが前提となる。蚊にそんなものがあるわけがない。

どう考えてもこいつは成虫の死骸である。ヒトスジシマカだろうか。画面左に写っているボウフラの抜け殻は十中八九ヒトスジシマカだ。ついでにその左はちぎれた翅だろう。

ヒトスジシマカだと考えたのは状況証拠の他にも非掲載の写真の個体の背にヒトスジシマカっぽいラインが認められたからだ。ただし、色は黒白ではなくこいつと同じ褐色である。こいつがヒトスジシマカの抜け殻でないならば可能性が高いのはユスリカだ。写真の個体の色合いのユスリカは庭に多い。写真にはふさふさの触角も写っている。

ユスリカの死体として、なんで5つも一緒に浮かんでいるのだろう。昨日は雨が強かった。雨滴が大きかった。田んぼ水槽を覆うようにして灌木があり、そいつの枝が強い風雨を受けて水槽の上で揺れていた。朝には枝葉が水面につかっていた。その状況で枝葉のユスリカが落ちたという線がある。

水面の事件はひとまずおいて、水中にはけっこうな数のボウフラが認められた。水槽の水ごとスイレン鉢に流し込んでメダカの餌になってもらった。メダカとはいえ魚類だとペット感がある。元気に泳ぎ、元気に食べる様子をみるとうれしい。ただスイレン鉢の中が一気に殺伐としてしまった。あらためて魚類は強力な環境破壊者だと思った。


2020.6.17(水)晴れ クモの巣

クモの巣

写真の門塀にクモがひそんでいることに気づいたのは14日のことだ。たぶん知らない種類のクモだと思う。幾度か見に行ってるけれど、門塀の陰に隠れて足だけしか見えない。いつも同じ場所、←の所にいる。

そいつの巣らしきものに小さな甲虫がかかっているのを見つけたのは昨日のことだ。写真の←のところにあるのがそれ。写真ではアスファルトに転がっているみたいだけど、これはクモの糸にかかって空中にある。

糸は門塀に隠れているクモが張ったものに違いあるまい。では、この獲物は食べた後なのだろうか。それならば巣の奥に引き込んで食べる習性のクモではないということになる。さすがにトロフィーよろしく亡骸をわざわざ外にひっかけておくことはしないだろう。

こいつの巣の張り方はたいへんいいかげんだ。隠れ家の回りをけっこうな広範囲に闇雲に糸を張っている。地面にも接しており、オオヒメグモのように歩いている虫が糸で吊り上げられる仕掛けなのかもしれない。粘球のある糸、無い糸の区分がよくわからないけれど、きっと飛んでいる虫がかかる立体的な仕掛けにちがいない。

いずれにしてもこの手のクモを観察できるチャンスははじめてだ。私が見つけた甲虫は歩いていたものか、飛んでいたものか。死んでいるようだからクモに噛まれたのは確かだろう。獲物がかかったことに気づいたとき、クモはどういう動きをするのだろう。


2020.6.19(金)雨 セスジユスリカ

セスジユスリカ

なにげに窓の外を見れば、網戸に虫が止まっている。一瞬にして、あっこいつだと思った。14日に蚊の亜成虫?などと世迷い事を考えたあの虫である。

老眼鏡でもよく見えないサイズなので、取り急ぎ接写しておくことにした。D700の90ミリマクロだときれいに撮れない。虫のサイズが小さいのだ。そこでクロナガアリに特化させているスーパーマクロを取り出した。やはり画質的に辛かった。背景が真っ黒になり、網戸の網がテカってしまう。スーパーマクロはストロボなしでは性能が発揮できない。

こういうときはTG-5。5mmの虫がバッチリ写る。被写体が動かず、十分寄れ、それなりに明るいときにはTG-5が大活躍なのだ。携帯性、防水防塵ということも合わせてまさしくオールマイティカメラである。

首尾良く撮影して学研の図鑑で名を調べれば、どうやらセスジユスリカの類であるらしいことがわかった。全体の雰囲気からみても、田んぼ水槽に浮かんでいた虫たちはこいつと同じ種類だろう。住宅地に普通のユスリカで、普通のアカムシが幼虫だということだ。スイレン鉢には多くはないけれど、アカムシが生息している。きっとセスジユスリカのアカムシだ。


2020.6.20(土)晴れ 境川の鯉

鯉

群青で境川に乗り出せば、ほうぼうでキリギリスが鳴いている。夏の音だ。これでウスバキトンボでも飛ぼうものならホンモノの夏。明日は夏至でもある。

写真は恒例になっている鷺舞橋から見下ろした写真。中型の鯉が3頭たわむれている。このサイズの鯉は放流されるものではないから、境川で生まれ育ったものだ。

たいていの河川の鯉は環境に悪いけれど、鯉のほうからみればたいていの河川環境が悪い。ぜんぜん子孫を残せないようでは生きる張り合いもなく、弱れば大水に流されて海に出るばかりだ。

こうして中型の鯉が簡単に見つかるのは、鷺舞橋の池で放流鯉が繁殖できているからだ。鯉とはいえ若者がすくすく育っていることがうれしい。

帰路、ジョロウグモ観察ポイントによってみた。虫こぶっぽいものがどうなっているのか確かめたかった。ざんねんなことにあのオレンジは見つからなかった。虫こぶではなくすぐに消滅する物だったのか、草が刈られてしまったか。単なる見落としなら毎週チェックするところなので再開の可能性がある。

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