たまたま見聞録
見聞日記 天地無朋


2020.6.21(日)くもりときどき晴れ オレンジの実

オレンジの実

今日も群青で境川。夏至を迎え路面に出てくる虫が多くなった。ゴマダラカミキリはこの季節のエースと言えよう。トノサマバッタが見つかって驚いた。トノサマバッタは夏休みの終わりの秋の虫だという印象がある。親類のショウリョウバッタなんかはまだまだ小さいものしか見つからない。

虫が多いもんで何か拾えないものかと、観察ポイントに寄ってみた。境川での陰気系、陽気系両方の虫が見つかるのは崖の下だ。田畑として拓かれている河川の平地と自然植生がわずかに残る崖の間だ。なじみのポイントは自転車で入れる。崖の狭間にある狭い道路が封鎖されて人がほとんど入らず荒れて虫ポイントになっているのだ。

そこにオレンジ色の実をつけた木があった。キイチゴだろうか名前を調べようと撮影しておいた。実の様子はイチゴなのだけど葉がイチゴっぽくない。バラ科かどうかも怪しい。まあ、特徴ある実があるのだから名前調べは難航しないだろうと軽い気持ちだった。

自転車はひたすら足運びの練習。足運びが自転車技術の胆であることはまちがいない。30km/h巡航のやり方でもいいんだけど、せっかくビンディングもあることだし踏み足、引き足も使いたい。ただ、そういうテクのまねごとを下手にしてもスピードには乗れず疲れるだけだ。足運びが大事だ。

今日意識したのは脚を早く前に運ぶこと。膝を意識して太ももを上げて前に出そうとするとうまくいかない。早く踏むために急激に力をかけると脚の付け根の内側にダメージが来る。脇腹を意識して、足が一番下にあるところから、脇腹を前に持っていくついでに脚が付いてくるという感覚でやってみた。右脇腹を前に運べば左脇腹は後ろに下がることにある。自転車はペダリングに合わせて少し左右に振れる。この腰のスイングをうまく使うと無駄なく脚が前に運べる。膝があまり上がっていない感じがする。

帰宅してオレンジの実(コウゾと判明)を調べれば、これが意外にわからない。各種図鑑をくっても、画像検索でもこれというものがない。科学的な検索の基本が身についていない。


2020.6.26(金)くもりときどき晴れ ウスバキトンボのシーズン

ウスバキトンボ

12時25分頃、TBSニュースで及川藍さんの天気予報を見ていると画面を虫が横切った。さてはと注視するならばそれはやはりトンボであった。30秒ほどの間に4回ほどトンボが画面を横切り、2匹同時に写ったのも1回あった。

TBSニュースの天気カメラは港区にある社屋の屋上だろう。写真左のほうにパンすれば防衛省の鉄塔が写る。この季節、この時間、この場所で写るトンボは十中八九ウスバキトンボだ。真夏になれば各地のお天気カメラに写りこむことは珍しくない。

ウスバキトンボは物心ついてからのなじみだ。毎年その飛来を心待ちにしている。早い年は5月に見るが今季はまだ会ってない。遅れているのは東アジアのダイナミックな天候がその要因だろうと思っている。

ウスバキトンボはきっと太平洋高気圧の南風に乗って海を越えてくるのだ。今年は梅雨前線が北に行ったり南に下がったりいまいち安定しない。ジェット気流も変な所にいるらしい。そういう気象とウスバキトンボの関係を知りたいと思う。調査できる環境がいまでは整っている。

20年ほど前に小学校のネットワークを利用したウスバキトンボの動向調査を目論んだことがある。日本の全小学校がインターネットで結ばれてパソコンが配備されることが決まったからだ。ならば全国に2万以上ある小学校でウスバキトンボの数を調べれば、動向がわかるはずである。

IT活用のホンモノ学習の材料ではウスバキトンボが唯一無二の存在だ。まず第一に全国全ての小学校で観察可能な虫(生物)はウスバキトンボだけである。夏が来れば全小学校にウスバキトンボが来ると断言できる。沖縄からサハリンまで無数に増えて一気に北上していくからだ。赤坂のお天気カメラにも写るように都市の小学校にも数多くいる。渋谷のセンター街は通勤で歩いているだけで毎年見かける。

第二に5秒見ただけで種の同定ができるのはウスバキトンボだけだ。この虫だけは図鑑とビデオを使って素人でも5分で学べる。ウスバキトンボ以外で小学生に同定可能な虫はアブラゼミとカブトムシ♂ぐらいのもんだ。

小学校の校庭を飛んでいるウスバキトンボを数えて、多い少ないを毎日日本地図にアップしていけばウスバキトンボの分布がわかる。気象データと組み合わせれば、海の越え方とか繁殖動向が掴めるだろう。日本自慢の富岳をもってすればきっと素敵な発見があるだろう。

20年前には小学生向けのIT教育をどうしようっていう議論があった。私はウスバキトンボを使ってコンピュータとインターネットのホンモノの勉強ができると思った。専門家からは一笑に付され相手にされなかった。知らない虫のことなんて面白くもなく役にも立たないから。


2020.6.27(土)くもりときどき晴れ 夏草

カナムグラ

群青で出かけた境川には色の濃い花が目立つようになってきた。カンゾウやヒメヒオウギズイセンのオレンジは嫌でも目に入ってくる。自転車道路の脇では草刈りを前にして夏草らが伸び伸び育っているのだ。

写真は今季ちょっと注目のカナムグラ。アレチウリやカナムグラは同種では足の引っ張り合いをしないと思い込んでいたが、それがどうも事実ではないらしい。真相を究明しなければならない。と大げさにいってもやることは簡単だ。

撮影した所は境川最大(当社比)のカナムグラ群落。数年にわたって夏草の主役の座を守っている。そいつが自転車道の白い鉄柵をつたわってさらに高所を目指している。こうした持ちつ持たれつの間柄がいつしか骨肉の争いになるのかどうかが興味の焦点だ。

自転車は先週足の運びに気づいたことがあり、引き続きトライしてみた。どうにもうまくいかない。足を前に運ぶのは、膝を伸ばすのと腰をひねるのと2通りの動作で可能だ。それを同時に練習するのは難しいから、ひとまず腰のひねりをやっている。どうやらこの運動は足が下死点にあるときに始めるのが良さそうという感触を得た。今日はそこまで。

お年寄りがカワセミを撮っている湧き水の林でニイニイゼミが鳴いているような気がした。毎年ニイニイゼミの初記録には自信がない。今年は冬から耳鳴りがひどくなり常時ニイニイゼミを聞いている状態だ。こういう体たらくでは自転車で走りながら初鳴きを記録するわけにはいかない。セミを見つけるのはダメでも、近くで聞かなければ。でも林に近づいてもセミの声は聞こえない。

セミはいなかったもののハグロトンボが見つかった。どうも未熟個体らしく2m以内に近寄らせてくれない。私のTG-5はトンボを被写体と思わないという弱点がある。2mでは何枚撮ってもきっとだめだろうと忍び足で近づくも、きっかり2mで飛んで3m先に止まる。仕方なくハグロトンボをあきらめて、水路に行くとオスのオオシオカラトンボがたくさんいた。これ幸いと撮影を試みた。TG-5はオオシオカラトンボも被写体とは認めない。なるべく近づいてなるべくたくさん撮らなければならない。オオシオカラトンボは遠くには逃げないが、飛翔力がある。私には虫を追う機動力がない。なんとか近づいてそれなりのサイズで撮って、さあフォーカスを信じて2枚目だ、とシャッターを切ろうとすると痛恨の電池切れ。帰宅して確かめれば、やはり1枚目は後ピンだった。

セミは鳴かない、トンボの写真の感触は最悪。とぼとぼ林を離れればそこに3頭の黄色いトンボ。からみあって縄張り争いのような飛び方をしている。今季初のウスバキトンボだ。これでホンモノの夏だ。24時間前に港区でそれらしいシルエットがあった。今日は境川で見つかるはずだ。ウスバキトンボを見るまでは帰れないとスタート時には決めていた。そんな決意なんて忘れていたけど。


2020.6.28(日)雨のちくもり 巣立ちのころ

数日前のこと、近所のムクドリが巣立った。もう20年ほどになるだろう。西の住宅からは毎年ムクドリが巣立っている。その住宅の2階にある雨戸の戸袋がムクドリの営巣場所だ。巣を決める頃からはじまってヒナが巣立つまでずいぶんやかましい。巣立ち前ともなると、親が餌を運んで来るたびヒナたちが鳴きわめく。ムクドリはこの辺の鳥の中でひときわやかましい鳥だと思う。そのやかましさに加えて戸袋にはずいぶんゴミが溜まるはずだ。西のお宅はずいぶん剛胆でもののわかる人だ。

それが今年は少し様子が変わっていた。いつもの戸袋が繁殖期を前に改修されてムクドリの姿がなかった。さすがに我慢ならなくなったのだろうと、そのときは思った。ところが、ムクドリの営巣がはじまると例年通りのやかましさだ。ムクドリは無事近所に移って子育てをはじめているようだ。その場所は私の部屋からは見えなかった。

実は、ムクドリが新たに営巣場所に選んだのはやはり戸袋だった。それも同じ住宅である。東側の戸袋から北側の戸袋に移っただけだったのだ。やはり西の住宅の家人は剛胆な方だ。さすがの私でもムクドリが戸袋で営巣しそうになったら排除するかもしれない。

巣立ちがおわって鳥たちが落ち着く季節だ。おぼつかない様子で羽ばたくツバメの数が増えた。若鳥だろう。昨日、境川を自転車で半日ばかり走って鳥の死骸は1頭しか見なかった。しばらくはあちこちでばらばら死体を見かけた。おそらく交通事故だ。自転車で走ってて見つかる死体だから。種類はヒヨドリ、スズメ、カラスなどのようだ。巣立ち雛なんだろう。いちいち確認する気はない。野鳥の死骸は法律的にも疫学的にもいじらないほうがよい。自転車のブレーキを引くこともなくスルーしている。


2020.7.3(金)くもりのち雨 ヤブガラシの虫

ヤブガラシ

朝からくもって昼頃からぽつぽつと雨が降ってきた。雨粒は小さく降りは弱かった。写真は隣家のヤブガラシ。10mばかり先にある。ムクゲの木に巻き付いたものが10個ほどの花をつけている。この夏、隣家は庭師を入れてそうそうに木の手入れをした。うまいことにムクゲには手を入れなかったため、ヤブガラシが残った。窓からの虫見物はこのヤブガラシが頼りだ。

かつては私の部屋の近くにヤブガラシがあった。庭のムクゲにヤブガラシを巻き付かせて虫を見ていた。15年ぐらい前、ヤブガラシはすばらしい賑わいだった。スズメバチやアゲハといった大物も間をおかずやってくる。ハナムグリやらハエやら細かいものどもがわんわん集まって、それをカナヘビやカマキリがねらっている。葉に食い跡があるからと探せばセスジスズメがいつのまにやらでかくなっている。

あの賑わいが戻ることはないだろう。私のムクゲが枯れて、ヤブガラシを巻き付かせる木がなくなってしまった。そうでなくてもこの辺の虫は年を追うごとに少なくなっている。

写真のアシナガバチはけっこう長い時間留まっていた。蜜をなめてすっと飛んでふわっとつぎの花に降りることを繰り返していた。アゲハも飛んでいたけれどヤブガラシには降りなかった。メスを探すオスの飛び方だった。

300mmの望遠でアシナガバチを撮っていると、小さな虫が飛んできてムクゲの葉に止まった。黒とライムグリーンの模様からラミーカミキリだろうと思った。確認のため2枚ばかり撮った。一世代前なら望遠鏡を取り出すところだ。虫の名前の確認用に高価なフィルムを消費するなんて考えられなかった。

ヤブガラシに覆い被さるように育っている大きなヒマラヤスギの中から一羽のカラスが飛びだした。2匹のシジュウカラがそのカラスをえらい剣幕で追撃する。シジュウカラが騒いでいたのが気になっていたけど、ヒナがカラスにさらわれたのだ。こうして大半のヒナが他の動物の食べ物になっていくのだろう。私には交通事故の死骸ばかりが目に止まる。


2020.7.4(土)くもり一時雨のち一時晴れ 道路のイオウイロハシリグモ

イオウイロハシリグモ

群青で境川を走っていると、写真の状況に出くわした。クモは大型美麗な種で簡単に名前がわかった。イオウイロハシリグモである。ベッコウバチの方はどうやらオオモンクロベッコウのようである。首尾良くクモを狩って引いているところに私が出くわしたのだ。

今日の境川は雨はあまり降らなかったが、予報が雨だったので人があまりいなかった。それはクモに好都合だったのだが、私のような酔狂者に見つかったのは不運だ。近づけばハチはクモから離れる。1.5m先からカメラを構えると、ハチはクモに近づくものの引こうとはしない。あきらかに警戒している。1.5mがぎりぎりディスターブの距離らしい。

かわいそうだがディスターブを止める気はない。というのも50m先には2列縦隊でランニングをする高校陸上部の集団がいるからだ。私がいれば彼らはコースを外れるが、いなければ確実にクモを踏むだろう。踏まれたクモは息絶えてハチの餌にはなるまい。放置してダメになる獲物であればディスターブしてハチの再起にかける方がまだ可能性がある。

ランニングの一団が来るとハチはその場から飛び去った。一団が去った後、1分待ったがハチは戻ってこなかった。あきらめたのだろうと駐車してある自転車に歩を進めると、もう一匹クモが見つかった。ひとまわり小さい茶色のメスグモである。模様は全然違うけどイオウイロハシリグモのように見えた。もしかしたら同一のハチがこちらの獲物もあきらめたのかもしれない。

数年前から境川の路面で無傷とみられる大型のクモが転がっている原因が知りたかった。それがどうやらクモの獲物引きをヒトがじゃました結果であるようだ。そう思うとハチが哀れになった。かといってどうにもならないが、一縷の可能性に賭けてイオウイロハシリグモを自転車にも人にもつぶされない場所まで移しておいた。


2020.7.5(日)くもり一時雨 葉裏の白い蛾

白い蛾

引き続き群青で境川。昨日はそれほど力をつかっていない100kmだったのに体に疲れが残っている。しばらく走れば調子が出てくることもある。それを期待したもののダメだった。自転車乗りとしては引退を決意しなければならない。選手ではないのだから引退というより隠居か。

午前中の境川は自転車が多かった。どうもくもりのち雨という予報を真に受けている人が多いみたいだ。空をみれば風上の西に雨を降らせる気まんまんの黒雲が立ちこめている。東名高速をくぐるとすぐにウスバキトンボを見かけた。早朝には庭にも来た。窓の外を眺めていると、一匹だけつうっと飛んできて隣家の木にぶら下がった。気温のせいかエンジンが暖まってないようす。それを見て昨日の南風で伊豆あたりからけっこうな数が飛来したのかなと思ったのだ。

雨はすぐに落ちてきた。7月の雨は快適だ。ゴーグルに水滴がついても路面に転がる虫は見逃さない。昨日注目したオオモンクロベッコウも見つかった。まああれは黄色の腹巻きが目立つから。小さいキマワリの死体は発見難易度が高い。でも見逃さない。自転車は隠居でも虫探しは現役だなと、自らを鼓舞しながら走っていると写真の状況が目に止まった。2m先にあるクズの葉裏に止まる蛾だ。本領発揮、まだまだいける。隠居には早い。

雨のせいかニイニイゼミは鳴かなかった。ウスバキトンボは数匹見ただけだ。オニユリがそろそろ咲く頃だときょろきょろ探ったが見つからなかった。うつむき加減に花を広げるオニユリが好き。目についたのはヤブカンゾウばかりだった。上を向くこんもりしたオレンジの花びらは遠目にもあざやかだ。


2020.7.9(木)雨 庭のカエル

早朝からときおり遠慮がちにアマガエルが鳴いている。複数いるもようだ。ここでアマガエルを聞くのはとても珍しい。先に聞いたのはもう10年ほども前になるだろうか。それは私のせいだった。

アマガエルを近所の林から連れてきてしばらく飼育していたことがある。飼育下ではアマガエルは鳴かなかった。メスかな?とも思ったけれど、プロが言うには普通に採集できるアマガエルは全てオスらしい。室内飼育では湿度なんかの加減で鳴く気にはならないようだ。実際飼育にあきてリリースすると数度その声を聞いた。放したアマガエルたちは冬を越して翌年の春にも庭に来た。よく生き残ったものだと感心したし、帰巣本能的なものがあるのかと気になった。

アマガエルの声はたいへん大きいが、声が聞こえるほどの近距離にアマガエルは生息していない。まして繁殖期を過ぎてから鳴くのは雨を感じて気分がいいときだけだろう。

今日鳴いている原因でまず上げられるのは雨だ。朝からときおり弱い雨が降る暖かい日となればアマガエルも鳴きたいだろう。そしてしばらく雨が続いていること。梅雨の長雨に誘われてアマガエルはその生息地(近所のゴルフ場が有力候補)から冒険の旅に出たのではあるまいか。そして私の耳に届くところで鳴いているのだ。

池も川も湿地もなくてカエルの生息にはまったく適さないこの住宅地であるけれど、意外にも庭では複数の無尾目を観察している。衣類の収納ケースを庭に埋めればアズマヒキガエルが産卵した。スイレン鉢にはアカガエルが数か月居座った。シュレーゲルアオガエルがやってきて耳と目を疑ったこともあった。それももう一昔前のことになる。渋谷に通勤しつつ無尾目といっしょに生活できる住宅地を作るのは困難だろう。


2020.7.11(土)くもり時々雨一時晴 痕跡だろうか

ヘクソカズラ

写真は6月6日に見つけた奇妙な物体の痕跡であろうかと思う。もしそれが正しければ、いろいろなことがわかる。まず第一に虫こぶではないということ。虫こぶは痕跡を残して消滅したりはしない。葉はどうやらヘクソカズラのようであるけれど、虫こぶでないなら草の名は正体解明の手がかりとしては薄い。

虫こぶでなければなんらかの虫の卵であったりサナギであったり・・・そういうものだろう。今日の写真の左上にはなにやら怪しげなものが写っている。撮っているときには気づかなかったが。

重くて暑い南風が強い。梅雨の終わりの風だ。境川はいっぺんにオニユリの花盛りを迎えた。先週は目を皿のように探しても岸に咲くオニユリはなかった。フライング気味にクズも咲いた。草刈りで痛めつけられ慌てて花を開いたような感じだ。道路にはツチイナゴが出ていた。撮影後通りかかると少し離れた所でつぶれていた。ツチイナゴならやりきった後の死だろう。その近くでつぶれていたノコギリクワガタはやり残したことがあったかもしれない。

私はまだ自転車でやり残していることがある。真の走りに未到達という気がするからだ。最近のマイブームは骨盤でペダルを回すことだ。骨盤でペダルを回すというのは明らかな誤謬だが、その表現が今やっている練習を一番端的に表している。誤った表現で開眼する者もいれば、間違った練習を積んで故障する者が出るかもしれない。弟子には言えない誤った表現がしっくりくるのは面白くもあり困ったことでもある。


2020.7.12(土)晴れ時々くもり 鳶尾山

鳶尾山

ちょっとは登る練習もしなければ。天気の良い日曜の境川はうっとおしい。ということで群青で一番近い登り練習場の鳶尾山に行ってきた。写真のように車一台がようやく通れるぐらいの道が1kmぐらい続いている。長さは物足りないけれど、近いということが魅力だ。

鳶尾山は自動車も入ってくる道路だ。泥がはねたり脱輪が恐かったりすれ違いが難しかったり、不都合ばかりだと思うけれどなぜか自動車は入ってくる。けっしてショートカットになる道路ではない。一時代前は家電捨て場だった。歩いて持ってくるはずもなく、自動車で運んで捨てたのだろう。リサイクル法の頃は神奈川の山道はみなそんなだった。現在では山のようにあった家電ゴミが撤去され、監視カメラの看板もあって、それなりに綺麗な道になって散歩の人も大勢いる。

コースの前半はゴルフ場から流れる小川の脇だ。シイカシ、カエデなどの大きめの樹木がコース全般にわたって茂っている。森林系の渡り鳥も多いようで、オオルリ撮りが集まっていたりした。今日はサンコウチョウかまたはサンコウチョウを鳴き真似している鳥がいた。ガビチョウがイモムシをくわえて道路を横切る。ヒナに与えるのだろう。

涼しい鳶尾山は夏の登り練習にとてもよい。ただし昼なお暗いと撮影には厳しい。オサムシがけっこういて道路を歩き回っている。いつも見ているアオオサムシじゃないような気がして、TG-5で追いかけるのだが、なかなか写らない。2秒走って2秒止まるのを繰り返すものだから、手ぶれ被写体ぶれのオンパレードだ。カメラの液晶で確認できるほどのぶれだとぜんぜん使えない。もっともオサムシの同定がスナップ写真でできるわけもないが。

自転車は5往復してどうもいい感触がつかめなかった。楽して登ることはできるようになっているんだが、それだけでいいのだろうか。かといって息をきらせたり汗をかくのは嫌だな。というのが目下の迷い。

5回目の帰り道、綺麗な蛾の幼虫が道路の真ん中に落ちていた。轢かれた感じではない。拾い上げると虫の息。こんなものを見落とすわけもないから、数分前に樹上から落ちてきたのだろう。4m上にカシの枝がある。どうやらオオミズアオらしいが、この手の幼虫はけっこう木から落ちるように思う。半原越でヒメヤママユの終齢幼虫が音をたてて落ちてきたのには驚いた。

帰りは最近ちょっと残念な善明川を回ってきた。今年生まれらしいアマガエルが密な場所があった。壊れたブロック塀を雑草が覆っている。ちょっと面白いと思い、広めにスナップして後で数えると10匹以上写っていた。


2020.7.14(火)くもり時々雨 E-5で撮る

アゲハの卵

オリンパスの最高峰のカメラを買った。中古で目黒の三宝カメラから買った。E-5は最後のフォーサーズカメラとして2010年に発売された。すでにオリンパスはマイクロフォーサーズに移行しており、一眼レフ開発の主力はミラーレスに移っていた頃だ。

こいつを買ったのは毎日使っているE-30の電源が入らなくなったからだ。私は5台ぐらいの一眼レフを使っている。撮る対象によってレンズや設定が違うので、そんなことになっている。E-30は雲と木を撮るカメラだ。空がとっても素直に写り、最小で640×480というサイズは、レタッチ不要で記録するのにちょうどいい。E-30が使えないとなると、ほんの少し面倒だ。

5年ほど前にE-30を買ったときの第二候補がE-5だった。そうしなかったのは単に高価だったからだ。カメラに10万円というのは前世紀なら当たり前だけど、ちまたに高性能な中古がごろごろ転がっている今ではひどく贅沢に思える。今回ためしにE-5の中古を探してみると、5万以内のもあった。その中で三宝カメラのものが安くて実用的だと判断して即注文した。

ところがすぐにちょっとばかり後悔した。E-30が復活したからである。一日干してフル充電したバッテリーを入れると何事もなかったかのように電源が入ったのだ。じつはこのE-30は中古の初期不良品だった。勝手に電源が落ちて再起動するという不具合があり、マップカメラに初期不良修理をしてもらった経緯があった。その記憶から電源部分は脆弱なんだろうという懸念もあったのだ。しかし、同じくオリンパスのTG-5の電源不良が自力復活したこともあり、ダメもとで試してみたのだ。E-30が使えればE-5の必要はない。もう1日だけ待っても良かったかという後悔だ。

本気で後悔するのは使ってみてからだ。ところが、試しにシャッターを1回押すと、最初からE-5で良かったじゃないかと思った。中古どころか新品を予約購入すべきだった。シャッターを押した瞬間の心地よさってのは大事だ。逆方向への後悔が少し起きた。半分壊れているニコンのD100もそれがなければ捨てている。

E-5が気持ちの良いカメラだというのがわかったので、D700が担当している庭の虫スナップをまかせる予定で、テスト撮影をやってみた。アゲハの卵は朝、雨が降っている中での撮影だ。レンズはオリンパスの50mmマクロでほぼ最短まで寄った。1/100秒、f5.6、iso500というごく標準的なスナップモードだ。私は印刷物には全く興味がないので、1600×900pixのベーシックJPEGというメモリー節約モードだ。それをこの日記では800×800に切り出し縮小している。この写真を見る限りE-30よりもレベルアップはしていない。

しかし、E-5はE-30とは異次元のカメラだ。最高感度のiso6400でも私の用途には十分。高感度特性はD700と同等以上かもしれない。手ぶれ補正も思った以上に効くようで30cmの接写で1/5秒が実用範囲だ。手ぶれしてるのはわかる写真だが赤面するほどではない。これにはちょっとたまげた。手ぶれの修行は一般の皆さんよりは積んでいるつもりだが、接写で1/5秒はありえない。この数年、手の震えとか集中力の欠如で手ぶれが増えている私にはちょっとうれしい。ただし対象が草とか虫とかのスナップだと問題は被写体ぶれの方だ。被写体ぶれ解消は私が買える5万円のカメラではミラーレスでもたぶん不可能。色の再現性はこれまで使ってきたデジカメの中で最高だと思う。緑ばっかりの草を撮れば、しかも雨の日の暗がりなんかで撮れば、壊滅的な写真になってもそれはデジカメの宿命だと思ってきた。しかし、E-5だととっても素直な色に写っている。

10年前のカメラとはいえさすがE-5は最高峰のプロ用カメラだ。カメラマンの要望に応える写真が撮れるように設計製造されていることがよくわかる。無茶な使い方をするプロ連中のうわさでは防塵防水も半端ではないらしい。ひとまず初期不良はありえるのでいろいろなことを試してみた。1日調べた結果で、不具合といえるものは、アスペクト比の変更ができないこと。液晶モニター撮影ではできるけれどファインダー撮影ではなぜかできなかった。説明書では設定可能ということだが故障しているようだ。正方形の写真を使用することが多いのでもともと正方形だとレタッチが楽な場合がある。ただ、4:3の撮像素子なので4:3で撮りゃいいだろう。


2020.7.16(木)くもり D700で撮る

シャジクモ

今日の写真は庭に転がしてある田んぼ水槽。例年通りシャジクモが良く育ち生殖器のオレンジ色が見えている。これはニコンのD700で撮ったものだ。

やはりE-30はダメだった。電源不良からの復活は1回だけだった。というわけで庭のスナップはE-5からニコンD700&タムキューの仕事にもどる。あらためてアゲハの卵とかマンリョウの花とかをD700で撮ってみれば、こっちの方が気持ちよく撮れるかな?という印象を持った。

まあどっちもどっちだ。撮像素子でフルサイズとフォーサーズの違いはとても大きい。D700はボケが大きくなる。タムキューはボケの綺麗なレンズで、その手の写真を好む人にはこのセットはいいだろう。虫のスナップとなると小さい撮像素子のほうが使い勝手はよい。

E-5は当面、雲と木を撮るカメラになる。というわけでズームレンズを使って隣家のヤブガラシを撮影してみた。これがまた綺麗に写っている。ズイコーデジタル ED 18-180mm F3.5-6.3は廉価版のレンズで望遠系は期待してないのだけど、手ぶれ補正の威力だろうか。ヤブガラシにアゲハあたりが来てくれるとうれしいな。


2020.7.17(金)くもり トウキョウヒメハンミョウ

トウキョウヒメハンミョウ

写真はこのところやたらと庭で目立つトウキョウヒメハンミョウ。足元をハエのように軽々飛んでいる。もともと庭に多い虫だったが、この数年は見ていなかった。おそらく雑草が厚く茂り開けた場所がなくて生息していなかったか、草むらに紛れてしまっていたのだろう。

今年はドクダミの花の終わりに合わせて庭の草刈りを行った。機械まで入れた本格的な草刈りと枝打ちだ。ドクダミもクサイチゴも刈ってさっぱりした。黒々した土がむき出しになるとトウキョウヒメハンミョウが好む環境になったとみえる。土には直径5ミリほどの穴がたくさんあいている。幼虫の住処だろうか。

トウキョウヒメハンミョウはなかなか精悍でスタイリッシュ。撮ってみて腹の先にあるターコイズブルーの光沢に気づいた。こいつにはこのチャームポイントが単なるおしゃれ以上の意味を持っているにちがいない。

この数年は、私の生活圏でちょっといかした虫が見つかると、それは外来種っていうのが相場だ。トウキョウヒメハンミョウの中心が関東らしいから外来種なんだろう。外来種でも私の庭では希少種だ。悪さはしない虫であってほしい。


2020.7.18(土)雨のちくもり 孵化したアゲハ

アゲハ

庭のサンショウに産み付けられたアゲハの卵は薄い殻を透かして幼虫の模様が見えるようになっていた。昨日のことだ。朝定期チェックしてみれば、すでに孵化して殻も食べた後のようだった。この2つだけではなく、確認している全ての卵が孵化している。同日に産み付けられていたらしい。

しばらく雨がちで撮影時にも蕭々と雨粒が落ちていた。孵化したばかりの幼虫は彼らの体に比して巨大な水滴を多数つけている。これでしんどくないのだろうかと心配になる。

蝶が産んだ卵を孵化まで観察して少しかわいくなってきた昨今であるが、こいつらの未来は危うい。サンショウはわが家の作物で、アゲハは害虫である。そのうち我慢ならなくなった私に殺される運命にある。

雨は降り続き群青で境川。カワセミ撮影所の林でアブラゼミを聞いた。ヌマガエルが多数上陸する田んぼが見つかった。これまでノーチェックの田だ。その近くではチャバネセセリらしいチョウが花の蜜を吸っていた。羽はぼろぼろで長距離を飛んできたものと見える。草むらにはツユムシっぽいキリギリスがいた。ツユムシにしては翅が短すぎるが何だろう? この夏は虫が少ない印象がある。今日もウスバキトンボは数えられるほどだ。ただ梅雨明け間近になって虫の数がどんと増えてきたようには思う。


2020.7.19(日)晴れのちくもり 穴のあいた繭

繭

天気がよくなって境川は無理だろうと群青で鳶尾山。鳶尾山はもはや神奈川最後の楽園といったかんじだ。

登りに入ってすぐに見つかったのは写真の繭。道路の真ん中に落ちている。一見して大きな穴があいていることがわかった。見上げれば、そこにある木はコナラ。繭にも青いコナラの葉がついている。この7日以内に落ちた物だ。先週も走った私がこういう大物を見逃すはずがない。

繭はヤママユガのものである。初夏にたらふくコナラを食って8月に羽化する段取りだった。繭に穴をあけた犯人はおそらく鳥類だろう。ヤママユガの繭は人の手では破れないぐらい堅牢なものだ。その繭に穴を開けるのはけっこうな手練れである。しかも繭の中に食べ物があることを知っているとなると、熟練者のはずだ。

ヤママユガは完全に繭の中に入ってしまうと鳥の目をシャットアウトできる。もしこの繭を穿った犯人が鳥であるならば、繭作りの途中にある幼虫を発見して食べた経験があるやつだろうと思う。その学習があってはじめて繭に穴を開けようと思うはずだ。

鳶尾山には今日もオサムシが多い。日差しもありけっこう明るいから先週の失敗を埋め合わせようと目論んだ。オサムシは2秒歩いて2秒止まると思っていたけど、3秒歩いて1秒止まると修正した方がいいかもしれない。1秒しか静止時間がないとTG-5ではきつい。何度も失敗していると唐突に長時間の静止があった。路面の水分をなめている。これはチャンス!とようやく止まっている写真を1枚だけ撮ることができた。ところで何をなめてるんだと探ってみれば、私の汗だった。カメラを構えて田植えの姿勢でオサムシを追いかけるのはけっこう骨折りなのだ。


2020.7.22(水)くもりときどき晴れ オオシオカラトンボ

オオシオカラトンボ

夕刻の6時頃、トンボが一頭やってきた。この辺にトンボは珍しいな、なんだろうと見ていると案配良くヤブガラシの観察ポイントに止まった。止まった枝はヤブガラシが巻き付いているムクゲの葉がない枝だ。

肉眼ではオオシオカラトンボのメスに見えたが、念のためE-5で撮影してみた。暗くて遠いけど、かろうじて種類の当たりはつけられる程度の写真にはなった。

曇り空であり日没も近いからもうねぐらにするのだろうと見ていたが、30分ほど留まってけっこうな勢いで他所に飛んでいってしまった。ねぐらではなかった。

日が射す時間もあり、昼間には遠くでミンミンゼミを聞いた。いまはヒグラシが鳴いている。ヒグラシも遠い。1〜2匹といったところだ。


2020.7.24(金)くもり 撮影再挑戦

オニドコロ

オニドコロの花を撮るのはけっこう難しい。今日の写真は3度目の挑戦でようやくここで使えるものになった。

境川の虫観察ポイントには各種のツル植物が組んずほぐれつ葛藤状態で育っている。それぞれ特徴があり虫を集めるので、草の名前も知っておきたい。何虫が何草に来ているかってのはけっこう大事だ。

昨日はいなかったマメコガネが一気に10匹以上見つかったりする。葉を食ったり交尾をしたり。食っている草を見るとほぼ同じものだ。いろいろ食う虫だという記憶があるけれど嗜好はあるのだろう。その草はノブドウのようだがはっきりしない。その辺は花とか葉をしっかり写真に押さえて確認したい。

オニドコロもよく見かける草で、虫が寄る。虫を撮るついでに花のアップも撮ってやろうとするのだが、これが難しい。私のTG-5がなかなか被写体と認識してくれない。花がこまかくコントラストが背景と同じだからだろう。しかも雨の日なんかは被写界深度もシャッター速度も厳しくなるから、使える写真はなかなかあがってこない。

そういうときには伝家の宝刀のマニュアルフォーカスの出番であるが、寂しいことに老眼である。遠近両用ゴーグルはあるけれど使い勝手はイマイチだ。オニドコロの華奢な花は雨風に揺れる。だんだんピント合わせが面倒になり、撮れた写真のチェックも面倒になり・・・後になってなんでもっと粘らなかったかと悔しい思いをすることになる。しっかりした老眼鏡かハズキルーペ的なものを持っていればいいのだが、使う当てがないものを携帯するのは面倒なので、ここぞという時は後の祭りになる。

さすがに3度目の正直でオニドコロはなんとかしたものの、いくつか撮れなかったものもある。昨日はアケビコノハにうまく擬態した半枯葉があった。撮ったがピンボケだった。画角も悪い。なんでこんな素人みたいな撮り方をしたんだと自分に悪態をつく始末。もうすでにその枯葉はない。自然物相手では一期一会の被写体が多い。いやというほど自分に言い聞かせたことだ。今日はセイバンモロコシの種を撮れなかった。昨日失敗して再挑戦だった。セイバンモロコシの種なんてものはオートフォーカスでは絶対にピントが来ない。オートで撮ろうとすればそれなりの裏技がいるのだが、それが面倒で昨日はやらなかった。その失敗を補うべく今日はマニュアルフォーカスで臨んだ。難易度は低い写真のはずだが、ピントが来ているかどうかの確認を怠って全カットピンボケだった。


2020.7.25(土)くもりときどき雨 セイバンモロコシ

セイバンモロコシ

窓の外のヤブガラシを見ていると雨はときおり強く降る。やはりセイバンモロコシは撮っておこう思った。群青で境川。

川に出ると雨が強くなった。自転車道路には人もいなければ虫もいない。見つかったのはツチイナゴが一匹だけ。一見元気そうだったが、触っても逃げない。もうすぐこと切れるようすだ。ツチイナゴは梅雨時には完全な季節外れ。まあこいつはやり切ったんだろう。お疲れ〜と雨で濡れた草むらに放り投げた。

境川のサイクリングロード沿線は全域にわたってセイバンモロコシの良い生育地だ。ただし種ができているのは1か所だけ。高鎌橋のたもとの一角に限られている。念のために種に触って中身があることを昨日確かめた。

昨日は風が強くていらいらした。今日は撮影のときによい案配に雨風が止んだ。念のために老眼鏡も携帯している。普段使っているものなら20個以上買えてしまうイタリア製の高級品である。サイクリングで持ち運びやすいデザインはさすがイタリアだと感心する。老眼鏡をかけて撮ってみれば、撮影は異次元の易しさがある。なんで毎回これをやらないんだと反省するが、1秒でも早くシャッターを切る必要に迫られる状況が多く眼鏡を引っ張り出す手間が惜しいことも事実だ。

境川でセイバンモロコシがみのるのは10月だ。例年だと花が咲き終わった頃のいまなぜ高鎌橋の株が種をつけたのか。季節を先取りしている原因はまったくわからない。ともあれ秋には境川でセイバンモロコシを収穫しよう。私のクロナガアリは今年も元気に顔を見せるだろうか。

セイバンモロコシを撮って帰路につくとまた雨脚が強くなった。今日は暖かいから合羽も持たず永井真理子オフィシャルTシャツ(灰色)で出てきた。見事な濡れ鼠である。いちょう団地の車道にアブラゼミ♂が腹を見せて転がっていた。これは夏の終わりの光景。ここにも季節を先取りしているヤツがいる。9月なら絶対スルーのアブラゼミ撮っているとなぜか自動車が止まった。濡れ鼠のじじいが道路で土下座しているのは珍しいのだろう。


2020.8.1(土)晴れ 蓼川の水草

蓼川

梅雨明けして日差しは強くけっこう暑いぞと覚悟してナカガワで境川へ。いつもの高鎌橋セブンイレブンで昼飯を食っていると、足元のカタバミでヤマトシジミが産卵行動をはじめた。これはチャンスと撮影しようとしたそのときに逃げられた。というよりも産卵に適さない葉だから場所を移した感じだ。卵でもついてないかと葉のそれらしいところを撮ってみれば食痕っぽいものが写っていた。

いつもの鷺舞橋湧水に行くとカワセミが水に飛び込んで何かを咥えた。湧水はカワセミの餌場になっている。もう1頭がガマの葉に止まって水を覗いている。普段はねらわない被写体だが、水面に映るカワセミの影がやけに大きいのが面白くて1枚。

暑さは恐れていたほどではなかった。境川を離れて引地川へ。引地川は周辺に公園が整備されているわりにサイクリングには適さない。川の環境もあまりよくない。水質だけはいいから開発のしようによってはラブリーな川になると思うけど、そんな様子は全くない。

写真は引地川支流の蓼川。綾瀬の綾南小学校前での撮影。蓼川は5年ほど前にグーグルの航空写真で水草群落を見つけて一度訪れてみようと思っていた川だ。航空写真で繁茂していることがわかる水草ってなんだろう? 広い葉がすらっとしているのはミクリだろう。右端に黄色いのが写っている。丸い葉はオオカワヂシャだ。わからないのが、長い茎に細長い葉をつけているやつ。写真に一番たくさん写っている水草だ。

蓼川

いったいこいつは何者なんだろう。この辺の河川でもあるところにはあるけれど、どこにでもある水草ではない。境川の宮久保橋の堰堤に生えているのもきっとこいつだ。左の写真では散々茂りまくって水上葉を出している。見た感じはイネ科のアシカキみたいだ。河原に生えたいのが、防災のために河床がならされるもんで流れの中にいるのだろうか。沈水で成長できているのは水の良さからか。未明の雨で境川は増水して濁っているけど蓼川の水は澄んでいる。どうにもよくわからないやつだ。

蓼川もサイクリングには全く適さない。なるべく河川に沿って走ろうとしても無理だ。米軍の基地にぶつかったところで試合終了。境川に戻ることにした。境川を走っておなじみの観察ポイントに向かう。道路にカブトムシが落ちていた。今日は2頭目だ。最初のはスルーした。チェックしてみれば、腹がない。道路を歩いていて交通事故というよりもカラスか何かの捕食にあったようだ。付近ではカブトムシを咥えて飛び去るカラスを見ている。


2020.8.2(土)晴れ 引地川の水草

引地川

今日もナカガワで川巡り。境川に出る前の住宅地で見たのはまさかのチョウトンボ。住宅の屋根よりやや高いところをひらひら飛んでいる。付近にチョウトンボの生息に適する湿地は知らない。けっこう移動するトンボなんだろうか。

ひとまずは境川の高鎌橋セブンイレブン。見渡せばセブンイレブン裏には花がない。セイヨウタンポポとシロツメクサが夏草のかげで見つかる程度。盛夏になっていい花がなくなった。じゃあチョウもここには来ないだろうと思っていたら、ベニシジミが見つかった。黒い夏型だ。ベニシジミは野生化したバーベナで吸蜜している。同じ花にモンシロチョウがやってきた。モンシロチョウを狙っているとヤマトシジミも来た。バーベナは花の季節が長い。盛夏も平気だ。良い蜜源だ。

いったん白旗まで行って、引き返し新道大橋から引地川に行くことにした。引地川にも昨日見たイネ科らしき水草はあるんだろうか。

新道大橋から続く狭い道路と引地川がぶつかる所は桜並木で夏の川は日影だ。陰になってもカナダモが暗い緑の葉を流れにゆらしている。川沿いに自転車を進めながら水草の様子をチェック。明るく浅い所にはオオカワヂシャの明るい葉が目立つ。ミクリも多い。水中にイネ科らしい水草はない。アシカキ的な草もない。ヨシの群落はあるが、昨日のがまさかヨシではあるまい。

やけに華やかな白い花穂をつけた草の群落があった。私の知らない草だ。根は完全に水没しミゾソバと仲良く並んでいる。ミゾソバは浅い水なら水底から発芽できるから、その程度の水草ではあるんだろう。だけど、この手の水草はしらない。

どうせろくなもんではないからと、雑に撮影しておいて調べると一番近かったのがシロバナウツボグサだった。ただ、花穂のとんがり具合や葉の鋸歯が違うような気がする。そもそもウツボグサは水草ではない。いずれろくなもんではあるまい。

引地川にはオイカワの姿があった。産卵行動のような泳ぎを見せていた。群れになるほどの数はいなかった。それではとカワムツを探したものの見あたらなかった。目立つのは黒いコイばかり。


2020.8.8(土)晴れ 今年の田んぼ水槽

田んぼ水槽

今年の田んぼ水槽は土を洗わずにやってみた。富栄養な場合の実験だ。その成果が今日の写真。春にはシャジクモなんかが現れ、マツバイの芽吹きもあったが、いまの主力選手は藻である。ミドロ系の藻が全面的にはびこっている。2つほど伸びている草はおそらく水稲だ。落ち穂が芽吹いたようだ。

観賞用のアクアリウムとしてはすっきり水が澄んで水草感がないとだめだ。やはり稲の残滓はある程度取り除いたほうがいい。

ただし、この感じはまさしく土をもらってきた田の現状だ。8月ともなれば田の稲は大きく育ち、水面もあまり見えない。その見えない水面を藻が覆っている。まもなく水が落とされるだろう。今年は梅雨の低温と日照不足があったため作況に心配がある。

久々にチネリを引っ張り出して境川を走ってきた。チネリはたまに乗ると凶暴な自転車だ。他のとは全然フィーリングがちがう。低速では挙動不審。30km/h以上で走らないと許されない感じだ。

この夏は境川に虫が少なかった。イモムシ系もいまいち。ゴマダラカミキリですら4、5頭見た程度。キリギリスはよく鳴いていたがバッタ系の飛びだしは少ない。

残暑で気温だけは高いものの、午後になると秋の気配が漂ってくる。梅雨寒が終わったら秋では少し寂しい。こういう年もあるのだろう。そろそろカネタタキが鳴く頃だ。


2020.8.9(日)晴れ 晩夏の境川天地無朋

チネリ

今日も写真のチネリで境川に乗り出した。チネリの凶暴性にちょっと慣れなければ。フロントアライメントか、前がかりな重心のせいか、BBの低さか、少しの体重移動でもチネリは敏感に察知する。

普通の自転車は多少の失敗があってもまっすぐに走ってくれるものだが、チネリはそうはいかない。左足を踏み込み過ぎてちょっと体が傾くと「なるほど左に行くんですね」と左に曲がろうとする。30km/hオーバーだとちゃんと走るのだが。低速ではこの挙動に慣れが必要だ。思い起こせば1年ぐらいこいつに乗ってないのだ。

昨日は、上ハンを持って30km/h巡航の練習をした。昨日の練習で乗り慣れたことを信じて今日は下ハンでの練習だ。30km/h巡航は下ハンが基本。チネリも下ハン持って30km/hで走るようにポジションを出している。やってみればこれがよく走ってくれる。向かい風で52×17Tが信じられないぐらい軽く回る。

30年前にこいつを買った頃は、正直なところ「こんないい自転車は自分にはもったいない」と感じたこともあった。今になって30km/h巡航の練習をすれば「今日のこの練習のためにこの自転車があった」という気がする。前適応というか予定調和というか。

朝晩はすっかり秋の気配、日差しもソフトなのに気温だけは盛夏だ。風を受けないとサイクリングでも汗をかく。しかも例年のことながら8月の境川はかなり寂しい。たよりのウスバキトンボも少ない。この20年ぐらいで一番少ないように思う。いつもの観察ポイントでも、カメラを取り出す機会がない。

いいところを探してみれば、宮久保橋堰堤の上にオオカワヂシャが密生している。梅雨の増水が少なかったのが幸いしたのだろう。穂がふくらむ田んぼではキカシグサなんかがずいぶんきれいに育っている。私の田んぼ水槽はさんざんでマツバイもキカシグサも見えやしない。


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