ぼんやりとはいえ、水の中を覗くのは私の習い性となった行為である。どんなところでも水さえあれば中を観察して、魚や他の生き物は住んでいるか、水質はどうかなどをチェックすることを怠らない。そういう私であるから、東横線の窓ごしに堰堤を落ちる滝をみていたとき、滝の奥がやたらと緑なのに気がついたのだ。じっくり観察すると、緑の塊の陰影にかすかに葉の形も見える。
どうやら草が引っかかっているようなのだ。
98.2.28