今日あたり半原越のキアシドクガが羽化のピークを迎えているだろうと出かけていった。写真には10匹ほどが写っているが、ただの林というカットだ。この画角なら100か200はいないと写真にはならない。羽化のピークはもう数日後のようだ。
観察ポイントはガードレール。写真は先週撮ったもの。大きなミズキがそばにあって、鉄板にはずらりと蛹が並ぶ。蛹はススキやなんかにもいっぱいついている。とにかくおびただしい数だ。先週、飛んでるのを見たのは1頭だけだった。
羽化後の蛾はすぐに見つかった。蛹の殻を破ろうとしているものもいる。今日までで羽化したのは5%ほどだろう。
羽化前になると、蛹は白とオレンジのツートンカラーになるようだ。けっこうきれい。
こちらはオスだろうか。触角がふさふさだ。
ガードレールにはこういうヤツもいる。絶対にキアシドクガを狙っているガザミグモ。要注意だ。
こちらは毛虫にたかられたミズキの大木。遠目には芽吹きの新緑に見える。
下から眺めてみれば毛虫にかじられてない葉は1枚もないことがわかる。ただこの程度なら餓死者は出さずにすんだろう。境川の下水処理場にある数本のミズキは葉が完食されている。
キアシドクガにとっては人に疎まれる心配がない山中の楽園ではあるが事故もある。このカップルは交尾中に轢かれたらしい。せっかくここまで生きて来たんだが。
こちらは羽化不全。翅がシワになって飛べない。道路を転がるようにじたばたするのをよく見る。長くて一週間の命。飲み食いもなし。まあがんばれ。