4月5日 タネツケバナのバネ仕掛け

春も爛漫のこの季節。庭を歩いているとぱちぱちと小さな音を立ててはじけ飛ぶものがある。わが家で春一番に花を咲かせたタネツケバナだ。黄色くなったタネツケバナのサヤはちょっと触れただけで勢いよくはじけ、種を飛ばすのだ。
スプリング これがタネツケバナのスプリング。弾力がある。一見して細長い帯がぐるぐるっと巻いたものであることがわかる。
種 タネツケバナの種。長径は1mmほど。この種を勢いよく飛ばすのがスプリングの役割だ。
サヤ 熟す直前のタネツケバナのサヤ。種が殻を透かして丸く見えている。このサヤは花を突き抜けるようにしてぐんぐん伸びてくる。その成長速度はあっけにとられるほど速い。
殻 サヤの片方の殻がはがれた状態。タネツケバナのスプリングの正体は殻の片方だ。とても簡単で気の利いた仕組みだと思う。植物が種を飛ばすために発明したバネ仕掛けの中でもシンプルなほうだと思う。