4月16日 穴のあるミノムシ

2004年2月7日、近所の柿の木にオオミノガらしいミノムシを1つだけ発見して観察を続けてきた。その柿の木ではミノムシは駆除されることなく順調に育ち、柿の実がふくらむ頃には30個ほどのミノがついていた。その後10月2日に穴のあいたミノムシを見つけ、鳥が外から穴をあけて中の幼虫を食ってしまったのではないかと予想した。その柿の木も昨冬に剪定されてほとんどのミノムシが撤去されてしまった。そして今日、残り少ないミノムシの一つに穴があいているのをみとめて採取してきた。

採取してきたミノムシ。長さは5センチ。両方の出入り口は閉じているようだ。2004年の夏に生まれて、冬をこしてずっと同じところについていたのを確認している。
穴はこじ開けたようにも、酵素で溶かしたようにも見える。鋭利な刃物のような昆虫のあごできれいにくりぬいている感じはない。中から寄生虫が脱出した穴にしては乱暴だ。
中を裂いてみた。ミノムシの脱皮殻も、寄生虫の脱皮殻もない。死体もないのだから、やはり外から穴を穿たれ、中の幼虫は引っ張り出されたのではないだろうか。