近所の庭木のエゴノキの枝に、エゴノネコアシを見つけた。エゴノキにできる虫えいは面白い形のものが多い。エゴノネコアシは日本の虫えいのなかでも美麗なものの一つだ。 | |
下がエゴノネコアシを切り取ったもの。直径は500円玉よりちょっと大きいぐらい。10個ほどのバナナの房状の部屋ができている。裂いてみると部屋は独立しているようだ。一匹の幹母の次の世代のものがそれぞれ作った虫えいだろうか。 葉っぱのぶつぶつも虫えいらしい。何が作ったものか知らない。裂いても虫は見えず。 | |
エゴノネコアシの部屋を裂いてみた。完全に閉ざされた空間に30匹ほどのアブラムシが住んでいる。 | |
特別大きいのが一匹いる。他のものの親だろう。親とはいえ、単為生殖によるクローンだ。綿をかぶったように白く見えるのは、排泄物を固めた蝋。甘露を蝋にすることで虫えいの中を清潔に保つという。 | |
子供たちは数日もすると、クローンを産んで増えていく。やがて、エゴノネコアシはひとりでに裂開して外に出入りができるようになる。その頃には、子どもを産まぬソルジャーという防御専門の子どもが生まれてくらしい。人間にも噛み付く。近い種類でインドネシアのものに噛まれたが、かなり痛かった。 |