多摩川のセンダングサ

11月のはじめ、どんどん寂しくなっていく多摩川の草むら。センダングサが無数の黄色い花を咲かせている。この季節にはセイタカアワダチソウと並んで昆虫に人気のある花で、花の期間も初秋から晩秋までありけっこう長い。


センダングサの黄色い花は、一個に見えるけれども多くの花の集まりだ。白い花びらのようなものも見える。これはあまり多くない。この花びらのようなものがまったく見当たらない株もある。
センダングサというと、トゲのついた種が有名だ。晩秋の草むらを歩いていると、いつのまにかズボンにセンダングサの細長い種がついていて外すのに苦労する。種の先にはかえしのついた二股のトゲがあって、これで引っ掛かるのだ。



アブラムシとセンダングサ

アブラムシが寄生している一群を見つけた。どの茎にもびっしりとアブラムシがたかっている。多摩川のセンダングサはアブラムシの寄生を受けているものが少ない。いろいろ探し回ったなかで見つかったのはこの一ヶ所だけだった。アブラムシがいるとアリやテントウムシが集まってくる。その他いろいろな虫でにぎやかだった
アリやテントウムシ以外に、20匹ほどのハチが目についた。いくぶん小ぶりな黒いものと、大きめの黄色い色が目立つものの2種類がいる。黒いもののほうが多い。よくよく見ると斑点の感じが同じようなので黒がオス、黄色がメスかもしれない。どういうハチなのか図鑑で引いたが出ていなかった。
何か寄主(アブラムシやヒラタアブの幼虫など)になるものを探しているのかとしばらく行動を見ていたが、そういう様子は見せなかった。しきりに葉っぱをなめているので、もしかしたらアブラムシの捨てた甘露をなめているのかもしれない。